実務ガイド

AIエージェントのショッピングとは|条件を渡して探し、比べ、買うとき、企業の情報はどう読まれるのか

2026-09-27更新 2026-09-28読了目安 24分

著者: 株式会社Vaigate(AI上の認知を、複数のAIへの合計25回のステートレス計測で測定するVaipmを運営)

この記事のポイント

AIエージェントが代わりに探し、比べ、買うとき、企業の情報はどう読まれるのか。Google、OpenAI、Amazon、Perplexity、楽天の一次の発表を日付と提供地域つきで並べ、条件の形の依頼、商品データと画面の読まれ方、発表と提供の差という反証、日本での提供状況、自社の扱われ方の測り方まで解説します。

結論サマリー

本記事でいうAIエージェントのショッピングとは、利用者の依頼や条件を受けて、AIが商品を探し、比べ、場合によっては購入の手続きまで代わりに進める使い方のことです。

この一年半ほどの間に、Google、OpenAI、Amazon、Perplexity、楽天が、それぞれこの方向の機能を発表しました。本記事は、各社の一次の発表を、日付と、発表に書かれた提供地域とともに並べます。 製品どうしを比べて優劣を付けることはしません。

発表を並べると、共通して見えることがあります。本記事が読んだ発表の多くで、利用者がエージェントに渡すものは「条件」の形をしています。 サイズ、色、使える金額、時期、用途、人数、設備などです。

そして、企業の情報は、その条件と照らし合わせる材料として読まれうる、というのが本記事の整理です。 読まれる経路は、企業が渡す商品データ、公開ウェブ(商品ページ、レビュー、ほかのウェブの情報)、ブラウザの画面の、少なくとも三つです。

ただし、反証も厚い。発表から提供までには数か月の差があり、本記事が確認した購入まで進める機能の多くは、発表に書かれた提供地域が米国です。 OpenAIは事業者が自社のチェックアウトを使える形に改め、AmazonとPerplexityの間には係争があります。日本で提供を確認できたのは、AmazonのRufusと楽天の各機能などです(2026年9月25日確認)。

本記事が引き受けるのは、確認できた事実を並べることと、自社がAIの回答の中でどう扱われているかを測る手順を示すことまでです。

この記事で分かること

  • Google、OpenAI、Amazon、Perplexity、楽天が発表した、代わりに探し、比べ、買う機能の日付と、発表に書かれた提供地域
  • 利用者がエージェントに渡す依頼が、どのような「条件」の形をしているか
  • 企業の情報が、商品データ、公開ウェブ(商品ページ、レビュー、ほかのウェブの情報)、ブラウザの画面という経路で読まれうること
  • エージェントの選び方に、表示の順番やモデルの更新が影響しうるという研究の報告と、その限界
  • 日本での提供の確認(2026年9月25日時点)と、発表と提供の差、購入の機能の改め、係争といった反証
  • 条件を仕様の形で並べて聞き、回答が述べた属性を自社の仕様と突き合わせる測り方と、その測定では分からないこと

対象読者

EC・小売・サービス企業のマーケティング担当者と、その上長を想定しています。自社の商品やサービスが、AIに代わりに探させる利用者にどう見つけられ、どう比べられているかを、伝聞ではなく各社の発表と研究の報告から把握したい方に向けた記事です。部門としての全体像は営業・マーケティングの観点からAI認知を扱う記事にまとめています。

最初に置く数字

Googleは、商品情報の集まりであるShopping Graphについて、2025年11月13日の発表で500億件を超える商品の掲載があり、そのうち20億件が毎時更新されると書き、2026年5月19日の発表では掲載を600億件超としています。 いずれもGoogleが公表した掲載の数です。

一方で、Adobeは、2025年の年末商戦で生成AIのツールから米国の小売サイトへの訪問が前年比693.4%増えたとしつつ、使っている人の母数はまだ控えめだと書いています(2026年1月7日公表・ベンダーの分析)。伸びの率と、規模とは別の話です(§6-4)。

1. 言葉の整理 — 本記事でいう「AIエージェントの買い物」

1-1. Googleの説明

Googleの生成AI向け最適化ガイド(最終更新2026年7月10日)は、AIエージェントを次のように説明しています。

AI agents are autonomous systems that can perform tasks on behalf of people, such as booking a reservation or comparing product specifications.

人に代わって作業をこなす自律的な仕組みで、例として予約や商品の仕様の比較を挙げています。 同じガイドは、ブラウザで動くエージェントが画面の描画などを読み取ることがある、とも書いています(§4-3)。

なお、本記事では、「エージェンティックコマース」「エージェント型の買い物」といった呼び方を、特定の規格の名前ではなく、各社や実務の側で使われている呼び方として扱います。 AIO、GEO、LLMOと同じく、用法は一様ではありません。

1-2. 探す・比べる・買う

本記事は、エージェントの働きを三つの段階に分けて読みます。

  • 探す — 条件に合う候補を集める
  • 比べる — 候補を条件に照らして並べる
  • 買う — 購入や予約の手続きを代わりに進める

各社の機能は、この三つのすべてを担うとはかぎりません。本記事は、発表がどの段階までを書いているかを、発表の文面どおりに扱います。

本記事の親にあたるロングクエリマーケティングの記事は、条件の多い問いがAIの回答の入口に届く場面を扱いました。本記事は、その問いを受け取る側がエージェントであるとき、企業の情報がどう読まれるかに絞ります。

2. 各社は何を発表したか — 一次の発表と日付

ここは、各社または各社と共同で事業を行う企業が公表した一次の資料だけで組みます。提供地域は、発表に書かれた地域です。その後に広がったかどうかは、§5で、確認した日付とともに扱います。

表1:各社の発表(日付順)
発表日発表元発表の内容発表に書かれた提供地域・範囲
2025-04-03AmazonBuy for Me。Amazonで扱っていない商品を、ブランドのサイトで代わりに購入する(ベータ)米国の一部の利用者。限られたブランドと商品で試験
2025-05-20GoogleAI Modeのショッピング。価格が下がったときに利用者の確認を経て代わりに購入する機能(agentic checkout)を予告米国。数か月のうちに提供と記載
2025-07-30楽天エージェント型AIツール「Rakuten AI」の本格提供。楽天モバイルの「Rakuten Link」に搭載日本。ウェブアプリ(ベータ版)は楽天IDの登録者が利用可
2025-09-09GoogleAI Modeを日本語で提供開始日本語。ショッピングやエージェントの機能への言及はない
2025-09-16Google CloudAgent Payments Protocol(AP2)。エージェントが行う支払いのための公開のプロトコル地域の記載なし。60を超える組織と協力と記載
2025-09-22楽天「楽天トラベルAIホテル探索」。条件を会話で入力し、宿泊施設の提案を受ける日本(楽天トラベルのスマートフォン用ページ)
2025-09-29OpenAIChatGPTのInstant Checkout。会話の中で購入を完了する(単品のみ)。購入の手続きのプロトコル(ACP)をStripeと共同で開発米国のFree・Plus・Proの利用者。米国のEtsyの出品者から
2025-11-13Googleagentic checkoutの展開開始。GeminiアプリでのショッピングとAIによる店舗への電話確認も発表米国の対象事業者
2025-11-25PayPal(Perplexityと共同)Perplexityの中で商品を調べ、そのまま購入できるInstant Buy米国の利用者
2025-11-24OpenAIshopping research。明確化の質問をし、ウェブを調べて購入の手引きを作るログインしたFree・Go・Plus・Proの利用者。地域の記載なし
2026-01-05楽天「Rakuten AI」を「楽天市場」のスマートフォンアプリに搭載日本(iOS版・Android版)
2026-01-11GoogleUniversal Commerce Protocol(UCP)。Merchant Centerの会話向けの新しい属性、Business Agentも発表購入機能は米国の対象事業者から
2026-03-24OpenAIACPを商品の発見に広げる。事業者が自社のチェックアウトを使えるようにし、発見に力を注ぐFree・Go・Plus・Proの利用者に順次。地域の記載なし
2026-04-30楽天楽天トラベルのAIエージェントに予約の機能を追加し、名称を「Rakuten AI」に改称日本(スマートフォン向けウェブページとアプリ)
2026-05-13AmazonRufusとAlexa+をまとめた「Alexa for Shopping」米国
2026-05-19GoogleUniversal Cart。UCPによる購入機能をカナダとオーストラリアへ、のちに英国へ広げると発表Universal Cartは米国から

2-1. Google

2025年5月20日の発表は、AI Modeでのショッピングを紹介しています。旅行用のバッグを探す例では、行き先と時期(5月のオレゴン州ポートランド)で候補を絞ろうとすると、AI Modeがクエリファンアウトを始め、雨の天候や長旅に向くバッグの条件を複数の検索で調べ、その条件を使って候補を示す、と書かれています。同じ発表は、価格追跡で「サイズ、色、使いたい金額」を設定しておき、価格が下がったときに利用者が購入内容を確認して「buy for me」を押すと、Googleが事業者のサイトでGoogle Payを使って手続きを代わりに完了する機能を予告しました。提供は「米国で数か月のうちに」とされています。

2025年11月13日の発表で、その購入機能(agentic checkout)の展開が始まりました。Wayfair、Chewy、Quince、一部のShopifyの事業者など、米国の対象事業者からです。発表は、必ず先に許可を求め、購入内容と配送先の確認のあとでだけ購入すると書いています。

AP2(2025年9月16日) は、Google Cloudが発表した、エージェントが行う支払いのための公開のプロトコルです。利用者の指示を署名付きの記録(Mandate)として残す作りで、利用者がその場にいない委任では、価格の上限や時期などの条件を先に書き込む、と説明しています。

UCP(2026年1月11日) は、エージェントと事業者、支払いの事業者が共通の手順でやりとりするためのプロトコルとして発表されました。Shopify、Etsy、Wayfair、Target、Walmartと共同で開発し、20を超える企業・団体が賛同したとしています。

2-2. OpenAI

Instant Checkout(2025年9月29日) は、米国のChatGPTのFree・Plus・Proの利用者が、米国のEtsyの出品者から会話の中で直接購入できる機能として発表されました。当初は単品の購入だけで、100万を超えるShopifyの事業者も続くとされています。Stripeと共同で開発したACPで動き、発表は、商品の結果は「organic and unsponsored」(広告ではない)で、利用者の問いへの関連性で順位を付けると書いています。同じ商品を複数の事業者が売るときは、在庫、価格、品質、Instant Checkoutが有効かどうかなども考えるとしています。

shopping research(2025年11月24日) は、利用者が探しているものを説明すると、予算、誰のためのものか、重視する機能などを明確にする質問をし、ウェブの価格、在庫、レビュー、仕様などを調べて購入の手引きを作る機能です。記憶の機能がオンなら、さらに調整されるとしています。

2026年3月24日の発表で、OpenAIはACPを商品の発見に広げ、事業者が商品フィードとプロモーションを共有する形にすると書きました。Instant Checkoutについては、次のように書いています。

We've found that the initial version of Instant Checkout did not offer the level of flexibility that we aspire to provide, so we're allowing merchants to use their own checkout experiences while we focus our efforts on product discovery.

初期版のInstant Checkoutは目指す柔軟性を提供できなかったため、事業者が自社のチェックアウトを使えるようにし、商品の発見に力を注ぐ、という内容です。

2-3. Amazon

Buy for Me(2025年4月3日) は、Amazonの店舗で扱っていない商品を、ブランドのサイトで代わりに購入する機能です。米国の一部の利用者に向けたベータで、ブランドは参加するかどうかを選べると書かれています。

Rufus は、Amazonの店舗とWeb上の情報を学習した、会話で商品を探す機能です。2026年5月13日、AmazonはRufusとAlexa+をまとめた「Alexa for Shopping」を米国で発表しました。発表は、Web上のほかの店の商品も対象に含め、対象の商品については購入の手続きまで代わりに進めるとしています。条件付きの例として、ある日焼け止めの価格が一定の額まで下がり、かつ過去2か月に買っていなければカートに入れる、という依頼が挙げられています。同じ発表は、Rufusが2025年に3億人を超える利用者の商品選びを手伝ったと書いています(Amazon自身の数字)。

2-4. Perplexity

Perplexity自身の説明(perplexity.ai)は、確認できませんでした。

別の一次の資料で確認できたのは二つです。一つは、2025年11月25日のPayPalの発表です。米国のPerplexityの利用者が、調べたところからそのまま購入へ進めるInstant Buyを、PayPalと共同で始めたとしています。

もう一つは、裁判の記録です。米国第9巡回区控訴裁判所の判決(2026年8月4日)は、Perplexityのブラウザ「Comet」について、利用者が指示すると、エージェント(Assistant)がブラウザの画面を撮影してPerplexityのサーバーに送り、サーバーからの指示を受けてAmazon.comの中を移動する、と事実関係をまとめています。この係争は§6-3で扱います。

2-5. 楽天

2025年7月30日、楽天はエージェント型AIツール「Rakuten AI」の本格提供を始め、2025年秋に「楽天市場」へ搭載する予定だと発表しました。「楽天市場」のスマートフォンアプリへの搭載は、2026年1月5日に発表されています。そこでは、希望予算、購入目的、活用シーンなどを、テキスト、音声、画像で入力して商品を探せると説明されています。

2025年9月22日には「楽天トラベルAIホテル探索」の提供が始まりました。場所、期間、人数、予算、設備などの条件を会話の形で入力すると、宿泊施設を最大30軒選んで示すとされています。2026年4月30日には、この機能に予約の機能が加わりました。利用者は、希望条件が反映されていることを確かめたうえで、予約ボタンから予約を完了できる、と説明されています。同じ発表で、楽天トラベルのAIエージェントの名称は「Rakuten AI」に改められました。

2-6. この章の表は比較ではない

表1は、発表の日付順に並べたものです。機能の優劣や利用者の数を比べたものではなく、本記事はどの製品を選ぶべきかを書きません。

3. 各社の発表には、条件の形で依頼を渡す例が多い

3-1. 発表に現れる条件

§2の発表を読み直すと、利用者が条件の形で依頼を渡す例が多く見つかります。

表2:各社の発表に現れる「条件」の例
発表利用者が渡す条件エージェントが動く段階
Google 価格追跡からの購入(2025-05-20/2025-11-13)サイズ、色、使いたい金額価格が条件に入ったら通知し、確認のあとで購入
Google AI Modeのバッグの例(2025-05-20)行き先、時期条件に合う性質を調べ、候補を示す
AP2(2025-09-16)価格の上限、時期、そのほかの条件利用者がいない場面で、条件がそろったら購入
AP2のGoogle製品への導入(2026-05-19)ブランド、商品、使ってよい金額条件を満たしたときだけ購入
Amazon Alexa for Shopping(2026-05-13)価格、直近の購入の有無条件を満たしたらカートに入れる
OpenAI shopping research(2025-11-24)予算、誰のためか、重視する機能(明確化の質問で尋ねる)調べて購入の手引きを作る
楽天市場のRakuten AI(2026-01-05)希望予算、購入目的、活用シーン商品を探して示す
楽天トラベル(2025-09-22/2026-04-30)場所、期間、人数、構成、予算、宿の種類、設備、サービス最大30軒を示し、確認のあとで予約

GoogleがAP2のGoogle製品への導入について書いた一文は、この形をよく表しています。

Just tell your agent the specific brands and products you want and how much it can spend, and the agent only makes the purchase when your criteria are met.

欲しいブランドと商品、使ってよい金額を伝えれば、条件が満たされたときにだけエージェントが購入する。 この例では、依頼は条件の組として渡されています。

OpenAIは、shopping researchの評価について次のように書いています。

We created a new evaluation composed of difficult product discovery queries with many constraints.

条件の多い難しい商品探しの問いで評価を組み、応答の中の商品のうち、価格、色、素材、仕様などの利用者の要件を満たすものの割合を「product accuracy」として測った、という記述です。提供者自身が、条件を満たすかどうかを物差しにしています。

これは、親記事が扱った「条件の多い問い」と同じ向きです。違いは、問いの受け手が回答を返すだけでなく、条件を満たすかどうかを判定して、手続きへ進むことがある点です。

3-2. 条件は、そのまま検索語になるとはかぎらない

ただし、条件の組が、そのまま一つの検索語として使われるとはかぎりません。

Googleのバッグの例では、行き先と時期という条件を受けて、AI Modeは「雨の天候や長旅に向くバッグの条件」を複数の検索で調べ、その結果を使って候補を示す、と書かれています。利用者が渡した条件が、いったん別の問いに開かれてから、候補の選び方に戻ってきています。 この仕組みの詳細はクエリファンアウトを扱う記事にまとめています。

Anthropicが2025年6月13日に公開した技術記事は、自社の調査用のマルチエージェントの仕組みについて、次のように書いています。

Agents often default to overly long, specific queries that return few results.

長く具体的すぎて結果の少ない検索に偏りがちだったため、短く広い検索から始めて徐々に絞るよう指示した、という記述です。

依頼は仕様の形で渡されても、探す段階では広げたり分けたりされうる。 本記事が確かめられたのは、ここまでです。この記事はAnthropic自身の調査システムの設計についてのもので、各社のショッピングの機能が内部でどう検索しているかを示すものではありません。

3-3. 言えること、言えないこと

表3:条件について、一次の資料で言えること
言えること言えないこと
各社の発表に、利用者が条件を渡す作りの機能があるエージェントの利用がすべて条件の形で行われている
Googleの例では、条件を受けて複数の検索で性質を調べている利用者の条件がすべて検索語として使われる
Anthropicの調査システムでは、長く具体的すぎる検索を避けるよう指示したショッピングのエージェントも同じ検索方法をとっている
Googleと楽天の購入・予約の機能は、利用者の確認を経る作りと説明されている利用者の確認なしに購入が進む機能が一般的である

4. 企業の情報は、どこから読まれるか

各社の公表から読み取れる経路を、三つに分けます。これは本記事の整理です。 各社がこの三つを同じ重さで使っているという意味ではありません。

表4:企業の情報が読まれる経路(各社の公表から)
経路公表されていること出所
商品データShopping Graphに500億件超、うち20億件が毎時更新(2025-11-13)。600億件超(2026-05-19)。Merchant Centerに会話向けの新しい属性(2026-01-11)Google
商品データChatGPTの商品フィードで、名前、説明、画像、価格、在庫などを渡す。OpenAIの形式での取り込みは米国が対象OpenAI 開発者向け文書
公開ウェブ商品ページの詳細情報、カスタマーレビュー、カスタマーQ&Aをもとに回答するAmazon(Rufus・日本)
公開ウェブ「楽天市場」の商品情報、価格比較情報、ウェブの自然検索結果を反映する。楽天トラベルはクチコミ、宿泊プラン、予約の傾向、ウェブの検索結果を反映する楽天(2026-01-05/2025-09-22)
画面そのものブラウザで動くエージェントは、スクリーンショット、DOMの構造、アクセシビリティツリーを読みうるGoogle 生成AI向け最適化ガイド/web.dev

4-1. 商品データ

Googleは2026年1月11日に、Merchant Centerに会話型のショッピング向けの新しい属性を加えると発表し、よくある商品の質問への答え、対応する付属品、代わりになる商品などを例に挙げました。2026年5月20日には、会話向けの属性を「世界の小売事業者が使える」と書いています。UCPには、事業者のカタログから在庫や価格などをその場で取り出す機能も加わりました(2026年3月19日)。

OpenAIの開発者向け文書は、ChatGPTの商品フィードで、名前、説明、画像、価格、在庫などを渡すよう求め、登録は現在、承認された事業者に限るとしています。推奨の属性については、次のように書いています。

Recommended attributes—like rich media, reviews, and performance signals—improve ranking, relevance, and user trust.

豊富な画像、レビュー、実績の信号といった推奨の属性が、順位、関連性、利用者の信頼を高める、という記述です。一方で、個々のレビューの本文と質問・回答の一覧はこの発見用のデータに含まれず、OpenAIの形式での取り込みは「現在は米国が対象」とされています。

エージェントが条件と照らし合わせる材料の一つは、企業が渡す商品データです。 商品データにその属性が無ければ、その商品データだけからは条件と照らし合わせられず、商品ページやほかの情報源に頼ることになります(§4-2)。商品データをどの項目でどう整えるかは、ロングクエリ対策の「整えるもの(二) — 商品データの仕様」で扱います。

4-2. 公開ウェブ — 商品ページ、レビュー、ほかのウェブの情報

AmazonのRufusの日本向けの紹介は、商品詳細ページを見ている利用者が「このジャケットは洗濯機で洗える?」のような具体的な質問をすると、商品ページの詳細情報やカスタマーレビュー、カスタマーQ&Aをもとに回答する、と書いています。

楽天は、「楽天市場」のRakuten AIが提案する商品情報に、「楽天市場」の商品情報や価格比較情報に加えて、ウェブの自然検索結果から気候、流行、社会情勢などの傾向を反映すると書いています。楽天トラベルでは、クチコミ、宿泊施設ごとの宿泊プラン、予約の傾向に加え、ウェブの検索結果も提案に反映するとしています。

AmazonのRufusと楽天の例では、販売サイトの中の商品情報に加え、レビューや、販売サイトの外のウェブの情報が、回答や提案の材料になっています。 この二つの例から見るかぎり、企業にとっては、自社のサイトだけでなく、出店先の商品ページや、ほかのウェブの記述も材料になりうる、ということです。ほかの販売サイトのエージェントも同じだとは、本記事は確かめていません。

4-3. 画面そのもの

Googleの生成AI向け最適化ガイドは、ブラウザで動くエージェントが作業に要るデータを集めるために、画面の描画(スクリーンショットなど)の解析、DOMの構造の確認、アクセシビリティツリーの解釈を行うことがある、と書いています。

Googleの開発者向けサイトweb.devの記事「Build agent-friendly websites」(2026年4月1日更新)は、この前提で、操作できる要素を透明な重ね表示で隠さない、ボタンやリンクに正しいHTMLの要素を使う、レイアウトを動かし続けない、といった注意点を挙げています。同じ記事は、エージェントに向けた工夫として挙げたことは、どれも人にとってもサイトを良くすると書いています。

ブラウザで動くエージェントは、人が見ている画面を、スクリーンショットやDOM、アクセシビリティツリーといった、人とは異なる方法でも読み取ることがある。 商品データに入っていない情報も、画面に出ていれば読まれうる一方、画面の作りによっては読み取りにくくなりうる、ということです。

4-4. 選ばれ方について、研究が報告していること

読まれたあと、どう選ばれるのか。ここは研究の報告で、いずれも未査読のプレプリントです。

Allouahらの研究(arXiv 2508.02630、2025年8月4日投稿、2025年12月17日改訂)は、模擬の販売サイトを使ってエージェントの選び方を調べています。要旨は、選ばれる商品が少数に集中することがあり、モデルの更新でその配分が大きく入れ替わりうること、表示の順番による偏りが強く、提供元やモデルの版によって違うこと、スポンサー表示を避け、販売サイトによる推奨の表示を好むこと、価格や評価やレビューへの反応がモデルによって大きく違うこと、を報告しています。

Bansalらの研究(arXiv 2510.25779、2025年10月27日投稿)は、売り手と買い手の双方にエージェントを置いた模擬の市場で、先端のモデルが最適に近い結果に近づけるのは理想的な検索の条件のもとに限られ、すべてのモデルに、最初に届いた提案を選ぶ強い偏りがあったと報告しています。

どちらも模擬の環境での実験です。 実際の製品で、実際の利用者の依頼に対して同じことが起きているかは、これらの研究からは分かりません。本記事がここから引き出すのは、エージェントの選び方は、モデルと版と表示のされ方で揺れうるという一点です。「こうすれば選ばれる」という結論は引き出しません。

5. 日本では何が提供されているか(2026年9月25日確認)

提供地域は、各社の発表と紹介ページで確かめました。「日本についての記述が見当たらない」ことと、「日本で提供されていない」ことは別です。 前者しか確かめられなかったものは、そう書きます。

表5:日本での提供の確認(2026年9月25日時点)
機能日本について確認できたこと
Google AI Mode2025年9月9日に日本語での提供を開始。その発表にショッピングやエージェントの機能への言及はない
Google agentic checkout/UCPによる購入機能発表に書かれた地域は米国。2026年5月にカナダとオーストラリア、のちに英国へ広げると発表。日本についての記述は、本記事が確認した発表の中に見当たらない
Google Merchant Centerの会話向けの属性2026年5月20日の発表で「世界の小売事業者が使える」とされている
Google Merchant CenterのAI performance insightsオーストラリア、カナダ、インド、ニュージーランド、米国で展開予定と発表。日本は挙がっていない
ChatGPT Instant Checkout発表に書かれた地域は米国。商品フィードのOpenAIの形式での取り込みは「現在は米国が対象」
Amazon Buy for Me/Alexa for Shopping発表に書かれた地域は米国
Amazon Rufus日本向けの紹介(2024年11月6日公開、2025年9月2日更新)が「日本のすべてのお客様」が利用できると書いている
Perplexity Instant BuyPayPalの発表に書かれた地域は米国。Perplexity自身の説明は確認できていない
楽天 Rakuten AI(楽天市場・楽天トラベル。楽天トラベルのものは旧称「楽天トラベルAIホテル探索」)日本で提供されている

本記事が確認した範囲では、代わりに購入まで進める機能の発表の多くは、米国から始まっています。 日本で確認できたのは、Rufusのような会話で探す機能と楽天の機能です。一方、Merchant Centerの会話向けの属性は、世界の事業者が対象とされています。

6. 反証 — ここまでの話が弱いところ

ここを飛ばして読まないでください。

表6:反証と、その出所
反証内容出所
発表と提供の間に差があるGoogleの購入機能は2025年5月の予告から11月の展開開始まで約6か月。UCPによる購入機能は2026年1月に「まもなく」、5月に米国以外は「数か月のうちに」各社の発表
購入の機能が改められたOpenAIは2026年3月、初期版のInstant Checkoutは目指す柔軟性を提供できなかったとして、事業者が自社のチェックアウトを使えるようにしたOpenAIの発表
係争があるAmazonとPerplexityの間で、エージェントによるサイトへのアクセスをめぐる訴訟が続いている米国第9巡回区控訴裁判所の判決
利用の母数はまだ控えめ生成AIのツールから小売サイトへの訪問は前年比693.4%増だが、使う人の母数は控えめとされているベンダーの分析(Adobe)
銀行が危険を指摘している詐欺、不正、個人情報の危険。報告書の指摘を伝えた報道報道(Reuters)
チャットボットを使わない人も多い米国の成人の約半数は、AIのチャットボットをまったく使っていない調査機関(Pew)
提供は米国から購入まで進める機能の多くは、発表に書かれた地域が米国各社の発表(§5)
研究は模擬の環境選ばれ方の偏りの報告は、模擬の販売サイトでの実験未査読のプレプリント

6-1. 発表と提供の間の差

Googleの購入機能は、2025年5月20日の予告から2025年11月13日の展開開始まで約6か月でした。AP2は2025年9月16日の発表から8か月後の2026年5月19日に、Google製品への導入を「数か月のうちに」始めると書かれています。楽天は「2025年秋に楽天市場へ搭載予定」と書き、スマートフォンアプリへの搭載を2026年1月5日に発表しました(それ以前にほかの形で載っていたかは確認していません)。

発表の日付は、提供の日付ではありません。 発表の多くに「予定」「数か月のうちに」といった言葉が付いています。

6-2. 購入の機能の改め

OpenAIは2026年3月24日、初期版のInstant Checkoutは目指す柔軟性を提供できなかったとして、事業者が自社のチェックアウトを使えるようにし、商品の発見に力を注ぐと書きました(§2-2)。Instant Checkoutの発表から約6か月で、購入の手続きをどこで行うかの方針が改められたことになります。本記事は、発表の書き方のまま扱います。

6-3. AmazonとPerplexityの係争

ここは係争中の事柄です。本記事は、どちらの主張が正しいかを判断しません。 裁判の記録に書かれていることだけを並べます。

米国第9巡回区控訴裁判所の判決(2026年8月4日)によると、Amazonは2025年11月に、PerplexityのCometのエージェントがAmazon.comにアクセスしたことが米国の連邦法(コンピュータ詐欺・濫用防止法)とカリフォルニア州法に違反するとして提訴し、仮差止めを求めました。連邦地方裁判所は2026年3月に、Amazonの求めた仮差止めを認めました。

判決は、両者の主張を次のようにまとめています。Perplexityは、Amazonのデータはまず利用者のコンピュータに送られ、画面の撮影を通じて自社のサーバーに届くのであって、自社がAmazonのコンピュータにアクセスしたのではない、と主張しました。Amazonは、エージェントの自律的な動きはPerplexityのサーバーが指示しているのだから、Perplexityに帰属させるべきだ、と主張しました。判決は、エージェントであることを示す識別の文字列(ユーザーエージェント)をPerplexityが使わないと決めたことが争いの中心にあったと記し、Amazonが当初エージェントを識別して遮断したあとに、Perplexityがその文字列を意図して変えたかどうかは当事者の間で争いがある、と注記しています。

控訴裁判所は、目の前の事実関係のもとでは、Amazonのコンピュータにアクセスしたのは、Perplexityのエージェント(Assistant)を道具として使った利用者であるとし、連邦法とカリフォルニア州法のいずれについても、アクセスという要件の点でAmazonが本案で勝訴する可能性は低いと判断しました。そのうえで、ほかの衡平の要素も仮差止めを強く支えないとして、仮差止めを取り消し、審理を差し戻しました。同じ判決は、この結論が、Amazonが利用規約でサイトへのアクセスを定める力を損なうものではない、とも注記しています。

これは仮差止めの段階の判断です。本記事が原文で確認したのは控訴審の判断までで、その後の手続きは確認していません。

この係争から本記事が読み取るのは、エージェントがサイトを訪れることについて、サイトの運営者とエージェントの提供者の間で考え方が分かれうる、ということだけです。

6-4. 利用の規模

Adobeは2026年1月7日に、2025年11月1日から12月31日までの米国の小売サイトの分析(1兆回を超える訪問)で、生成AIのツールから小売サイトへの訪問(利用者がリンクをクリックしたもの)が前年比693.4%増えたとしつつ、使う人の母数はまだ控えめだと書いています。

Pew Research Centerが2026年6月17日に公表した調査(米国の成人5,119人、2026年2月17日〜23日)では、米国の成人の約半数は、AIのチャットボットをまったく使っていません。 毎日使う人は24%です。この調査は、買い物での利用を別に尋ねていません。

Reutersは2026年9月22日、NatWestやBank of Americaなどの銀行が報告書で、買い物にAIエージェントを使うと詐欺、不正、個人情報の漏えいの危険が高まりうると指摘したと報じました。例は、エージェントがカードの情報を求めてサイトに直接入力することや、保護の弱い支払い方法への誘導です。同じ記事は、英国の小売のJohn Lewisが、AIエージェントを起点とする検索が1年前の0.3%から2.5%に増えたと述べたとも伝えています。どちらも報道に載った指摘と数字で、本記事は報告書とJohn Lewisの集計の原文を確認していません。 危険の指摘は、被害が起きたことを示すものではありません。

日本の消費者がエージェントに購入をどれだけ任せているかを示す一次のデータは、本記事の調査範囲では確認できませんでした。

6-5. 反証を並べたうえで、何が残るか

残るのは、各社が条件を受け取る作りの機能を発表し、その一部を提供していること、そして企業の情報が商品データ、公開ウェブ、画面という経路で読まれうると各社が公表していること、までです。

エージェントが買い物の主な手段になったとは、本記事は書きません。書ける根拠を持っていないからです。先行きも書きません。反証のほうが重いと判断されるなら、それも一つの読み方です。

7. 測定 — 自社は、条件を渡された問いにどう扱われるか

ここからは、読者が自社で試せる一般的な手順です。当社の製品の機能を説明するものではありません。当社の測り方は§7-7に分けて書きます。

7-1. 測れるもの、測れないもの

表7:外から測れるもの、測れないもの
知りたいこと外から理由
条件を並べた問いに、AIが自社の商品を候補として挙げるか測れる問いを決めて回答を記録できる
回答が自社の商品について述べた属性が、自社の仕様と合っているか測れる回答と自社の一次の仕様を突き合わせられる
回答が何を出典として引いたか一部測れる出典を示す製品と示さない製品がある
エージェントが実際に購入した件数測れない他社の機能の中で起きる
エージェントが内部で候補をどう並べたか測れない公開されていない
特定の利用者に合わせた結果ステートレスな外部の測定からは再現できない履歴や設定に依存する(§7-6)
米国だけで提供されている機能での扱われ方日本からは再現しにくい提供地域が限られる(§5)

測れるのは、エージェントの内部の経路ではなく、外に出た結果です。

7-2. 条件を仕様の形で並べて聞く

§3で見たとおり、各社の発表には、条件の組で依頼を渡す例が多くありました。そこで、買い手が渡しそうな条件を、仕様の形で並べた問いを用意します。

表8:条件を仕様の形で並べる例(家具の場合)
段階問いに入れる条件読み取ること
条件なし品目だけそもそも候補に入るか
用途品目+使う場所や目的用途を足したところで残るか
仕様+寸法、素材、色回答が自社の商品の仕様をどう述べるか
取引の条件+予算、届く時期価格や在庫の情報が引かれているか

条件を一つずつ足すのは、どこで候補から外れたかを見るためです。すべての条件を入れた問いで出てこなかった、という結果だけでは、原因の候補を絞る手掛かりが得られません。本記事では、仕様と取引の条件を分けて足します。 仕様は商品データや商品ページが答える条件で、取引の条件は価格や在庫のように時間とともに変わる条件だからです。

次に、同じ条件を二通りの言い方で渡します。

表9:同じ条件の二通りの言い方(例)
買い手の言葉仕様の言葉割れたときに考えること
雨の日の通勤に使える撥水加工用途と仕様を結ぶ説明が、自社の情報にあるか
一人暮らしの部屋に置ける幅と奥行きの寸法寸法がテキストで読める場所にあるか
子どもが使っても安心対象年齢、素材対象年齢の記載が、商品データとページで一致しているか

Googleのバッグの例では、行き先と時期という買い手の言葉が、防水などの性質に置き換えられていました(§2-1)。利用者が買い手の言葉で渡した条件は、どこかで仕様の言葉に結び付けられています。 そこで、仕様の言葉で聞くと候補に挙がるのに、買い手の言葉で聞くと挙がらない、という割れ方を見ます。割れたなら、用途と仕様を結ぶ説明が自社の情報のどこにもない可能性を、原因の候補の一つとして考えられます。ただし、これは本記事の考え方です。 各社が内部で言葉をどう結び付けているかは公開されていません。

もう一つ、条件の渡し方も分けます。 最初の問いに全部の条件を入れる形と、短い問いのあとに会話で条件を足していく形です。Googleのバッグの例も、楽天トラベルの会話の形の入力も、後者の形をとっています。一度に渡した場合と、後から足した場合で候補が変わるかを記録してください。

7-3. 回答が述べた属性を、自社の仕様と突き合わせる

候補に挙がったかどうかだけでは足りません。回答が自社の商品について何と述べたかを、自社の一次の仕様と一件ずつ突き合わせてください。

表10:回答の記述と自社の仕様の突き合わせ(記録の形の例)
回答の記述自社の仕様判定記述の出どころ次に見る場所
洗濯機で洗える洗濯機で洗える一致自社の商品ページ―
防水である撥水(防水ではない)不一致ほかのサイトのまとめ記事そのまとめ記事、自社の商品ページの書き方
寸法に触れていない寸法は商品ページの画像の中にだけある触れていない―テキストでの記載、商品データ
在庫なしと述べる在庫あり不一致(時点の差の可能性)出店先の商品ページ出店先の在庫の反映、測定した時刻

条件が「防水」なら、回答が「防水」と書くかどうかで候補に入るかが変わりえます。条件と照らし合わせられるのは、読まれた属性です。 属性が誤って読まれていれば、条件に合う商品が外れることも、合わない商品が残ることもありえます。

記録するときは、次の四つを守ると、あとで原因を探しやすくなります。

  • 判定を四つに分ける — 一致、不一致、触れていない、自社の情報にそもそも無い。「触れていない」と「不一致」は、原因の候補が違います
  • 記述の出どころを残す — 回答が出典を示すなら、その記述が自社のサイト、出店先の商品ページ、ほかのサイトのどれから来たかを書き留めます。§4-2のとおり、材料は自社のサイトにかぎりません
  • 取引の条件は時点をそろえる — 価格と在庫は、回答を取得した時刻と、同じ時刻の自社の値を並べます。時点がずれた不一致は、読み違いではなく更新の差かもしれません
  • 反復の中での揺れを見る — 同じ問いを繰り返したとき、同じ属性が毎回同じに述べられるかを見ます。述べ方が回によって変わる属性は、読まれ方が安定していない候補です

不一致が見つかっても、原因は一つに決まりません。商品データの属性が足りない、商品ページとレビューの記述が食い違っている、出店先の記述が古い、ほかのウェブの記述が引かれている、などが考えられます。不一致の記録は、原因を探す出発点です。原因の特定ではありません。

7-4. データの側と画面の側を点検する

回答の側で見つけた不一致を、情報の側から確かめます。

  • 商品データ — 自社が渡している商品データに、突き合わせで不一致や「触れていない」になった属性が入っているか
  • 商品ページ — 同じ属性が、商品ページにテキストとして書かれているか。画像の中だけにある情報は、読まれ方が変わりえます
  • 出店先 — モールに出店しているなら、出店先の商品ページの記述が自社サイトと食い違っていないか
  • 画面 — 操作できる要素が重ね表示で隠れていないか、レイアウトが動き続けていないか(§4-3)

商品データをどの項目でどう整えるかは、ロングクエリ対策の「整えるもの(二) — 商品データの仕様」で扱います。ここでの点検は、エージェントに選ばれるための施策として挙げているのではありません。 回答の不一致の原因を探すためのものです。

7-5. サーバーログで分かること、分からないこと

自社サイトへのエージェントの訪問を、サーバーログで見たいこともあります。できることと、できないことを分けます。

できること。

  • 名乗りで分ける — 訪問に付いている識別の文字列(ユーザーエージェントなど)で、エージェントを名乗るものを分けて数えます
  • 取得されたページを見る — 名乗って訪れたものが、どのページを、どの時刻に取得したかを並べます。商品ページか、在庫や価格のページか、画像か
  • 回答と突き合わせる — 取得されたページと、§7-3で回答が出典として引いたページを並べます。取得されているのに記述が不一致なら、ページの書き方の側を見る手掛かりになります

できないこと。

  • 総数を出すこと — 識別の文字列は、訪れる側が送るものです。§6-3の判決は、エージェントであることを示す文字列を使うかどうかが係争の中心にあったと記しています。サーバーログで確かめられるのは、識別できる文字列を伴う訪問に限られます。この数字だけから、エージェントによる訪問の総数を推定することはできません
  • 名乗りの真偽を決めること — 文字列は送る側が書くものなので、名乗りだけでは、本当にそのエージェントかどうかは確かめられません
  • 回答への採用を示すこと — 取得されたことは、そのページが回答に使われたことを示しません

7-6. 条件を固定し、繰り返す

生成AIの回答は揺らぎます。一回の測定も一つの観測ですが、それだけでは回答の揺らぎや、ある記述がどのくらいの頻度で出るかを評価できません。 測るときは、次を固定して記録してください。

  • 反復の回数、使った製品とモデルの名前、測定日 — §4-4の研究は、モデルの更新で選ばれる商品の配分が大きく入れ替わりうると報告しています
  • ログインの状態と履歴 — AmazonはAlexa for Shoppingが購入の履歴や好みを使うと書いており、GoogleもAI Modeのショッピングで好みに合わせた表示をするとしています。履歴や設定に依存した結果は、別の利用者や、履歴を引き継がない測定で同じ結果を再現できるとはかぎりません
  • 地域と言語 — 購入まで進める機能の多くは米国から提供されています(§5)。日本から測れるのは、主に探す段階と比べる段階です

そして、これらを開示してください。

7-7. 当社の測り方

ここは当社の立場です。

当社、株式会社Vaigate(ヴァイゲート)は、AI上の認知を測定するVaipm(ヴァイピム)を運営しています。Vaipmは、AI上の認知を、複数のAIへの合計25回のステートレス計測で測定しています。

ここでいうステートレスとは、ログインの状態や過去のやりとりを引き継がずに測るという意味です。§7-6のとおり、個人に合わせた結果を再現するものではありません。25回という回数は、当社が採用している観測の設計であり、研究から導かれた最適な値ではありません。

Vaipmは、対象について4通りの聞き方をします。名指しで聞く。名前を出さずカテゴリで聞く。競合と並べて聞く。固有の施策名で聞く。聞き方によって、AIの答えは変わります。

§7-2〜§7-3で示した「条件を仕様の形で並べて聞き、回答の属性を突き合わせる」手順は、本記事が示す一般的な測り方であり、Vaipmの聞き方と同じものではありません。自社が、Vaipmで設定した問いに対するステートレスなAIの回答の中でどう扱われているかを、Vaipmは測定します。

7-8. この測定が答えない問い

正直に書きます。

一つ目。エージェントが実際に購入したかどうかは、この種の測定では分かりません。 測っているのは回答であって、購入の手続きではありません。

二つ目。回答の中での扱われ方が、売上にどう結びつくかは分かりません。 そこから先は、別の指標の領分です。

三つ目。実際の利用者がエージェントにどんな条件を渡しているかは分かりません。 測っているのは、決めた問いに対する回答です。

8. 手順のまとめ

  1. 自社の商品について、買い手が渡しそうな条件を書き出す(用途、仕様、取引の条件)
  2. 条件なしの問いから、条件を一つずつ足した問いを用意する(§7-2)
  3. 同じ条件を、買い手の言葉と仕様の言葉の二通りで用意し、一度に渡す形と会話で足す形も分ける(§7-2)
  4. 使う製品、モデル、測定日、ログインの状態、地域、言語、反復の回数を決めて記録する(§7-6)
  5. 問いごとに、候補に挙がったか、何番目あたりで扱われたか、何が出典として引かれたかを記録する
  6. 回答が述べた属性を、自社の一次の仕様と一件ずつ突き合わせ、判定を四つに分け、記述の出どころを残す(§7-3)
  7. 不一致があれば、商品データ、商品ページ、出店先、画面の順に点検する(§7-4)
  8. サーバーログで、名乗って訪れたエージェントが取得したページを、回答が引いたページと並べる(§7-5)
  9. 同じ手順を、条件を固定したまま時期を変えて繰り返す

9. まとめ

本記事でいうAIエージェントのショッピングでは、利用者の依頼や条件を受けて、エージェントが探し、比べ、場合によっては購入の手続きまで進めます。

本記事が読んだ発表の多くで、依頼は条件の形で渡されています。 ただし、条件がそのまま検索語になるとはかぎりません。

企業の情報は、条件と照らし合わせる材料として読まれうる、というのが本記事の整理です。 各社の公表から読み取れる経路は、商品データ、公開ウェブ(商品ページ、レビュー、ほかのウェブの情報)、画面そのものの三つでした。選び方の偏りを報告する研究は、模擬の環境での未査読の報告です。

反証も残っています。 発表と提供の間には差があり、OpenAIは購入の機能を改め、AmazonとPerplexityの間には係争があり、利用の母数はまだ控えめとされ、銀行が危険を指摘したとの報道もあります。日本で確認できたのは、Rufusと楽天の各機能などです(2026年9月25日確認)。

自社の現在の扱われ方を知りたいなら、条件を仕様の形で並べ、買い手の言葉と仕様の言葉の二通りで聞き、回答が述べた属性を自社の仕様と突き合わせる方法があります。測れるのは外に出た結果であり、購入の件数や内部の並べ方ではありません。それをどう使うかは、ほかの材料と合わせて決めることです。

10. よくある質問

Q1. AIエージェントのショッピングとは何ですか。

本記事では、利用者の依頼や条件を受けて、AIが商品を探し、比べ、場合によっては購入の手続きまで代わりに進める使い方を指します。Googleの検索ドキュメントは、AIエージェントを人に代わって作業をこなす自律的な仕組みと説明し、例に商品の仕様の比較を挙げています。本記事は「エージェンティックコマース」などの呼び方を、特定の規格の名前ではなく、各社や実務で使われる呼び方として扱います(§1)。

Q2. どの会社が、いつ発表しましたか。

本記事が一次の発表で確認したのは、Amazon Buy for Me(2025年4月3日)、Google AI Modeのショッピング(2025年5月20日)、Rakuten AI(2025年7月30日)、AP2(2025年9月16日)、楽天トラベルAIホテル探索(2025年9月22日。2026年4月30日に「Rakuten AI」に改称)、ChatGPTのInstant Checkout(2025年9月29日)、Googleのagentic checkoutの展開開始(2025年11月13日)、ChatGPTのshopping research(2025年11月24日)、PerplexityのInstant Buy(2025年11月25日・PayPalの発表)、UCP(2026年1月11日)などです(§2、表1)。

Q3. 日本でも使えますか。

2026年9月25日に確認した範囲では、AmazonのRufusは日本のすべての利用者が使えるとされ、楽天のRakuten AI(楽天市場と楽天トラベル。楽天トラベルのものは2026年4月30日に「楽天トラベルAIホテル探索」から改称)は日本で提供されています。Googleのagentic checkout、ChatGPTのInstant Checkout、AmazonのBuy for Me、PerplexityのInstant Buyは、発表に書かれた地域が米国です。日本についての記述が見当たらないことと、提供されていないことは別です(§5)。

Q4. エージェントは、どんな形で依頼を受け取るのですか。

本記事が読んだ発表の多くでは、条件の形です。Googleの価格追跡からの購入はサイズ、色、使いたい金額、AP2は価格の上限や時期、楽天トラベルは場所、期間、人数、予算、設備などを受け取ります。ただし、条件がそのまま検索語になるとはかぎりません。Googleの例では、条件を受けて複数の検索で性質を調べています(§3)。

Q5. 企業の情報は、どこから読まれるのですか。

各社の公表から読み取れる経路は三つです。企業が渡す商品データ(GoogleのMerchant Center、ChatGPTの商品フィードなど)、公開ウェブ(商品ページ、レビュー、ほかのウェブの情報。AmazonのRufus、楽天などの例)、ブラウザの画面そのもの(スクリーンショット、DOMの構造、アクセシビリティツリー)です。これは本記事の整理で、各社がこの三つを同じ重さで使っているという意味ではありません(§4)。

Q6. エージェント向けに特別なデータを用意する必要がありますか。

Googleは、生成AIの検索に構造化データは必須ではなく、特別なマークアップも要らないと書いています。一方で、商品データの仕組み(Merchant Centerの会話向けの属性や、ChatGPTの商品フィード)は各社が用意しています。本記事は、それを選ばれるための施策としてではなく、回答の不一致の原因を探すための点検項目として扱っています(§4-1、§7-4)。

Q7. エージェントは、どう選んでいるのですか。

内部の選び方は公開されていません。模擬の販売サイトでの研究は、表示の順番による偏りや、モデルの更新による配分の入れ替わり、最初に届いた提案を選ぶ偏りを報告しています。いずれも未査読のプレプリントで、実際の製品で同じことが起きているかは分かりません(§4-4)。

Q8. OpenAIのInstant Checkoutは、いまどうなっていますか。

OpenAIは2026年3月24日の発表で、初期版のInstant Checkoutは目指す柔軟性を提供できなかったとして、事業者が自社のチェックアウトを使えるようにし、商品の発見に力を注ぐと書いています。あわせて、ACPを商品の発見に広げ、事業者が商品フィードとプロモーションを共有する形にするとしています。本記事は、発表の書き方のまま扱っています(§2-2、§6-2)。

Q9. AmazonとPerplexityの訴訟は、どうなっていますか。

米国第9巡回区控訴裁判所は2026年8月4日、連邦地方裁判所が認めた仮差止めを取り消し、審理を差し戻しました。目の前の事実関係のもとでは、Amazonのコンピュータにアクセスしたのはエージェントを道具として使った利用者であり、連邦法とカリフォルニア州法のアクセスという要件の点で、Amazonが本案で勝訴する可能性は低いと判断しています。これは仮差止めの段階の判断です。本記事は、どちらの主張が正しいかを判断しません(§6-3)。

Q10. エージェントの訪問は、サーバーログで数えられますか。

サーバーログで確かめられるのは、エージェントを示す識別の文字列を伴う訪問に限られます。この数字だけから、エージェントによる訪問の総数を推定することはできません。文字列は訪れる側が送るものなので、名乗りだけでは真偽も確かめられません。できるのは、名乗って訪れたものが取得したページを、回答が引いたページと並べることです(§7-5)。

Q11. 自社がどう扱われているかは、どう測ればよいですか。

買い手が渡しそうな条件を仕様の形で並べ、条件なしから一つずつ足した問いで、候補に挙がるか、何が出典として引かれるかを記録します。同じ条件を買い手の言葉と仕様の言葉の二通りで聞き、割れ方も見ます。そのうえで、回答が自社の商品について述べた属性を、自社の一次の仕様と一件ずつ突き合わせます。製品、モデル、測定日、ログインの状態、地域、言語、反復の回数を固定して記録してください(§7-2〜§7-6)。

Q12. 一度測って候補に挙がらなければ、エージェントに選ばれないということですか。

そうとはかぎりません。生成AIの回答は揺らぎ、一回の測定は一つの観測にすぎず、それだけでは揺らぎや出現の頻度を評価できません。また、履歴や設定に依存した結果は、別の利用者や、履歴を引き継がない測定で同じ結果を再現できるとはかぎりません。購入まで進める機能の多くは米国から提供されており、日本から測れるのは主に探す段階と比べる段階です(§7-6)。

11. 出典

  1. Google Search Central「Optimizing your website for generative AI features on Google Search」最終更新2026年7月10日。AIエージェントの説明("AI agents are autonomous systems that can perform tasks on behalf of people, such as booking a reservation or comparing product specifications.")、ブラウザで動くエージェントが画面の描画、DOMの構造、アクセシビリティツリーを読みうる旨、Merchant Centerのフィードが生成AIの回答での可視性に役立ちうる旨、生成AIの検索に構造化データは必須でなく特別なマークアップも要らない旨。https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/ai-optimization-guide
  2. Lilian Rincon「Shopping on Google: AI Mode and virtual try-on updates from I/O 2025」Google、2025年5月20日。AI Modeのショッピング、旅行用のバッグの例(行き先と時期を受けてクエリファンアウトで条件を調べる)、価格追跡でサイズ・色・金額を設定し確認のあとで代わりに購入する機能の予告、米国で数か月のうちに提供する旨。https://blog.google/products-and-platforms/products/shopping/google-shopping-ai-mode-virtual-try-on-update/
  3. Vidhya Srinivasan「Google Shopping launches agentic checkout and more AI shopping tools」Google、2025年11月13日。agentic checkoutの展開開始(米国の対象事業者。Wayfair、Chewy、Quince、一部のShopifyの事業者)、先に許可を求め購入内容と配送先の確認のあとでだけ購入する旨、Shopping Graphに500億件超・うち20億件が毎時更新、Geminiアプリでのショッピング(米国)。https://blog.google/products-and-platforms/products/shopping/agentic-checkout-holiday-ai-shopping/
  4. Stavan Parikh, Rao Surapaneni「Announcing Agent Payments Protocol (AP2)」Google Cloud Blog、2025年9月16日。エージェントが行う支払いのための公開のプロトコル、署名付きの記録(Mandate)、利用者がいない委任で価格の上限・時期などの条件を書き込む例、60を超える組織との協力。https://cloud.google.com/blog/products/ai-machine-learning/announcing-agents-to-payments-ap2-protocol
  5. Vidhya Srinivasan「New tech and tools for retailers to succeed in an agentic shopping era」Google、2026年1月11日。Universal Commerce Protocol(UCP)、共同開発の企業と20を超える賛同、米国の対象事業者から始まる購入機能、Merchant Centerの会話向けの新しい属性(よくある商品の質問への答え、対応する付属品、代わりの商品)、Business Agent。https://blog.google/products/ads-commerce/agentic-commerce-ai-tools-protocol-retailers-platforms/
  6. Google「Universal Commerce Protocol updates improve AI shopping for retailers」2026年3月19日。事業者のカタログから商品のバリエーション、在庫、価格などを必要に応じて取り出す機能の追加。https://blog.google/products-and-platforms/products/shopping/ucp-updates/
  7. Vidhya Srinivasan「Google Shopping introduces Universal Cart, agentic shopping」Google、2026年5月19日。Shopping Graphの掲載が600億件超である旨、Universal Cart(米国)、UCPによる購入機能をカナダとオーストラリアへ数か月のうちに、のちに英国へ広げる旨、AP2のGoogle製品への導入と、条件を満たしたときだけ購入する旨。https://blog.google/products-and-platforms/products/shopping/google-shopping-cart/
  8. Google「How we're helping retailers thrive with new Universal Commerce Protocol features and AI tools on Google」2026年5月20日。会話向けの属性を世界の小売事業者が使える旨、Merchant CenterのAI performance insightsをオーストラリア、カナダ、インド、ニュージーランド、米国で展開する旨。https://blog.google/products-and-platforms/products/shopping/shopping-updates-google-marketing-live/
  9. Google「Google 検索の AI モードを日本語で提供開始します」2025年9月9日。AIモードの日本語での提供開始。https://blog.google/intl/ja-jp/products/explore-get-answers/ai-mode-search/
  10. Kasper Kulikowski, Omkar More「Build agent-friendly websites」web.dev、2026年4月1日更新。エージェントがスクリーンショット、HTML、アクセシビリティツリーでサイトを読む旨、重ね表示で操作できる要素を隠さない、レイアウトを動かし続けない等の注意点、エージェントに向けた工夫は人にとってもサイトを良くする旨。https://web.dev/articles/ai-agent-site-ux
  11. Stripe「Stripe powers Instant Checkout in ChatGPT and releases Agentic Commerce Protocol codeveloped with OpenAI」2025年9月29日。米国のChatGPTの利用者が米国のEtsyの事業者から会話の中で購入できる旨、Shopifyの事業者が続く旨、ACPの共同開発、事業者が販売・見え方・注文処理の管理を保つ旨。https://stripe.com/newsroom/news/stripe-openai-instant-checkout
  12. OpenAI Developers「Key concepts – Agentic Commerce」。推奨の属性(豊富な画像、レビュー、実績の信号)が順位、関連性、利用者の信頼を高める旨。https://developers.openai.com/commerce/guides/key-concepts
  13. OpenAI Developers「Get Started – Agentic Commerce」。商品フィードで名前、説明、画像、価格、在庫などを渡す旨、ChatGPTへの商品フィードの登録は現在、承認された事業者に限る旨。https://developers.openai.com/commerce/guides/get-started
  14. OpenAI Developers「Products – Agentic Commerce」。OpenAIの形式での取り込みは現在は米国が対象である旨、個々のレビューの本文と質問・回答の一覧は発見用のデータに含まれない旨、購入の項目は検索の対象でありかつ統合で購入が有効な場合にだけ効く旨。https://developers.openai.com/commerce/specs/file-upload/products
  15. Amazon「Buy for Me button on Amazon Shopping app: Purchase items Amazon doesn't sell」2025年4月3日。ブランドのサイトで代わりに購入する機能、米国の一部の利用者に向けたベータ、暗号化した氏名・住所・支払い情報を渡して手続きを完了する旨、ブランドが参加を選べる旨。https://www.aboutamazon.com/news/retail/amazon-shopping-app-buy-for-me-brands
  16. Amazon「Meet Alexa for Shopping, your personalized, agentic AI assistant on Amazon」2026年5月13日。RufusとAlexa+をまとめたAlexa for Shopping(米国)、Web上のほかの店の商品の購入、条件付きの依頼の例、購入履歴や好みを使う旨、Rufusが2025年に3億人を超える利用者を手伝った旨。https://www.aboutamazon.com/news/retail/alexa-for-shopping-ai-assistant
  17. About Amazon Japan「Amazonの生成AIを搭載した対話型ショッピングアシスタント Rufus(ルーファス)、日本のすべてのお客様が利用可能に」2024年11月6日公開、2025年9月2日更新。日本のすべての利用者が利用できる旨、商品ページの詳細情報、カスタマーレビュー、カスタマーQ&Aをもとに回答する旨、回答が常に正しいとはかぎらない旨。https://www.aboutamazon.jp/news/retail/amazon-ai-shopping-assistant-rufus
  18. PayPal「PayPal and Perplexity Launch Instant Buy Ahead of Black Friday」2025年11月25日。米国のPerplexityの利用者が調べたところから購入へ進める旨、参加する事業者。https://newsroom.paypal-corp.com/2025-11-PayPal-and-Perplexity-Launch-Instant-Buy
  19. United States Court of Appeals for the Ninth Circuit「Amazon.com Services, LLC v. Perplexity AI, Inc.」No. 26-1444、2026年8月4日(For Publication)。Cometのエージェントの動作の事実関係、2025年11月の提訴と2026年3月の連邦地方裁判所の仮差止め、両当事者の主張、ユーザーエージェントの文字列をめぐる争い、仮差止めの取り消しと差し戻し、利用規約でアクセスを定める力を損なわない旨の注記。https://cdn.ca9.uscourts.gov/datastore/opinions/2026/08/04/26-1444.pdf
  20. 楽天グループ「楽天がエージェント型AIツール「Rakuten AI」の本格提供を開始し、楽天モバイルの「Rakuten Link」に搭載」2025年7月30日。本格提供の開始、ウェブアプリ(ベータ版)、2025年秋に「楽天市場」へ搭載予定である旨。https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2025/0730_01.html
  21. 楽天グループ「楽天、エージェント型AIツール「Rakuten AI」を「楽天市場」のスマートフォンアプリに搭載」2026年1月5日。希望予算、購入目的、活用シーンなどをテキスト、音声、画像で入力して探せる旨、商品情報、価格比較情報、ウェブの自然検索結果を反映する旨。https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2026/0105_02.html
  22. 楽天グループ「「楽天トラベル」、ユーザーに最適な宿泊施設を提案するAIエージェント「楽天トラベルAIホテル探索」の提供を開始」2025年9月22日。入力できる条件、クチコミ・宿泊プラン・予約の傾向・ウェブの検索結果を反映する旨、最大30軒を示す旨。https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2025/0922_01.html
  23. 楽天グループ「「楽天トラベル」、ユーザーに宿泊施設を提案するAIエージェントに予約機能を追加」2026年4月30日。希望条件が反映されていることを確認したうえで予約を完了できる旨、楽天トラベルのAIエージェントの名称を「Rakuten AI」に改称した旨。https://corp.rakuten.co.jp/news/press/2026/0430_01.html
  24. Anthropic「How we built our multi-agent research system」2025年6月13日。下位のエージェントに目的、出力の形式、道具と情報源の指針、作業の境界を渡す旨、エージェントが長く具体的すぎる検索に偏りがちだった旨と、短く広い検索から絞るよう指示した旨。https://www.anthropic.com/engineering/multi-agent-research-system
  25. Amine Allouah, Omar Besbes, Josué D Figueroa, Yash Kanoria, Akshit Kumar「What Is Your AI Agent Buying? Evaluation, Biases, Model Dependence, & Emerging Implications for Agentic E-Commerce」arXiv 2508.02630、2025年8月4日投稿、2025年12月17日改訂(未査読のプレプリントとして扱う)。模擬の販売サイトでの選択の集中、モデルの更新による配分の入れ替わり、表示の順番による偏り、スポンサー表示と推奨の表示への反応。https://arxiv.org/abs/2508.02630
  26. Gagan Bansal ほか「Magentic Marketplace: An Open-Source Environment for Studying Agentic Markets」arXiv 2510.25779、2025年10月27日投稿(未査読のプレプリント)。理想的な検索の条件のもとでだけ最適に近づく旨、最初に届いた提案を選ぶ偏り。https://arxiv.org/abs/2510.25779
  27. Adobe「Adobe: Holiday Shopping Season Drove a Record $257.8 Billion Online with Consumers Embracing Generative AI Tools」2026年1月7日。2025年11月1日〜12月31日の米国の小売サイトの分析、生成AIのツールから小売サイトへの訪問が前年比693.4%増、使う人の母数はまだ控えめとする旨。ベンダーによる分析。https://news.adobe.com/news/2026/01/adobe-holiday-shopping-season
  28. Pew Research Center「Americans and AI 2026: Chatbots, Smart Devices and Views on AI's Impact」2026年6月17日。米国の成人5,119人(2026年2月17日〜23日)、約半数がAIのチャットボットをまったく使っていない旨、毎日使う人が24%。https://www.pewresearch.org/internet/2026/06/17/americans-and-ai-2026-chatbots-smart-devices-and-views-on-impact/
  29. Elizabeth Howcroft「Banks warn AI shopping bots raise scam, fraud and data-privacy risks」Reuters、2026年9月22日(報道)。NatWest、Bank of America などの銀行が報告書で、買い物にAIエージェントを使うと詐欺、不正、個人情報の漏えいの危険が高まりうると指摘した旨、例としてカードの情報をサイトに直接入力すること、保護の弱い支払い方法へ誘導すること、英国の小売のJohn LewisがAIエージェントを起点とする検索が1年前の0.3%から2.5%に増えたと述べた旨。reuters.com は本記事の取得手段では開けなかったため、Reuters の配信記事を転載した Euronext のページで本文を確認した(Insurance Journal の転載とも一致)。https://live.euronext.com/en/financial-news/banks-warn-ai-shopping-bots-raise-scam-fraud-and-data-privacy-risks
  30. OpenAI「Buy it in ChatGPT: Instant Checkout and the Agentic Commerce Protocol」2025年9月29日。米国のChatGPTのFree・Plus・Proの利用者が米国のEtsyの出品者から会話の中で直接購入できる旨、単品のみ、Stripeと共同で開発したACP、商品の結果は「organic and unsponsored」で関連性で順位を付ける旨、同じ商品を複数の事業者が売るときに考える要素。2026年9月28日に、本記事の環境では取得できなかったため、ブラウザで表示した本文で確認。https://openai.com/index/buy-it-in-chatgpt/
  31. OpenAI「Introducing shopping research in ChatGPT」2025年11月24日。明確化の質問(予算、誰のためか、重視する機能)、記憶の機能による調整、ウェブの価格・在庫・レビュー・仕様を調べる旨、ログインしたFree・Go・Plus・Proの利用者、条件の多い難しい商品探しの問いによる評価と「product accuracy」の定義。2026年9月28日に、本記事の環境では取得できなかったため、ブラウザで表示した本文で確認。https://openai.com/index/chatgpt-shopping-research/
  32. OpenAI「Powering Product Discovery in ChatGPT」2026年3月24日。ACPを商品の発見に広げ、事業者が商品フィードとプロモーションを共有する旨、初期版のInstant Checkoutは目指す柔軟性を提供できなかったため事業者が自社のチェックアウトを使えるようにし商品の発見に力を注ぐ旨。2026年9月28日に、本記事の環境では取得できなかったため、ブラウザで表示した本文で確認。https://openai.com/index/powering-product-discovery-in-chatgpt/

本記事の出典1〜28は2026年9月25日に一次情報で直接確認し、出典29は2026年9月28日に Reuters の配信記事の転載で本文を確認した。出典30〜32(OpenAIの発表)は、本記事の環境では取得できなかったため、2026年9月28日にブラウザで表示した本文で確認した。Perplexityの公式サイトは過去に取得を拒否されているため取得を試みておらず、Perplexity自身の説明は確認できなかった。

Vaipmの視点

Vaipmは、AI上の認知を、複数のAIへの合計25回のステートレス計測で測定します。名指しで聞く、名前を出さずカテゴリで聞く、競合と並べて聞く、固有の施策名で聞く、の4通りの聞き方で、自社がAIの回答の中でどう扱われているかを記録します。測るのはAIの回答であり、エージェントによる購入の手続きではありません。

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