実務ガイド

部署別のAI認知管理|候補者・投資家・購買担当・記者のAI利用を、調査の数字と条件で確かめる

2026-10-12読了目安 21分

著者: 株式会社Vaigate(AI上の認知を、複数のAIへの合計25回のステートレス計測で測定するVaipmを運営)

この記事のポイント

人事・IR・営業マーケティング・広報PRの4部署について、候補者・投資家・法人の購買担当・記者がAIをどう使い始めているかを、調査主体・時期・対象・人数とともに示します。法務は直接の数字が無いことと間接の根拠、日本と海外の区別、部署ごとの問いの作り方、言及率と整合率の読み方、続けて測る理由まで解説します。

結論サマリー

部署別のAI認知管理とは、部署ごとに相手(候補者、投資家、法人の購買担当、記者、取引先や消費者)がAIに投げる問いを想定し、その問いへのAIの答えの中で自社がどう説明されているかを測って管理することです。 本記事は、人事・IR・営業マーケティング・広報PR・法務の5部署について、相手がAIをどう使い始めているかを、調査の数字と調査の条件をそろえて並べます。

数字は部署ごとに中身が違います。日本の就活生419人の調査では、就職活動の情報収集に生成AIを「よく使う」「ときどき使う」が合わせて76.2%、企業研究の段階で使ったが37.9%でした。日本の個人投資家の調査では、株式投資中の個人投資家の31.8%が銘柄探しにAIを使っていました。日本の法人の購買に関わる1,573人の調査では、生成AIやAI検索が購買判断に与える影響が増えたと答えた人が41.6%でした。記者については日本に限った数字が見つからず、世界の記者1,899人の調査で、仕事にAIを使ったことがないと答えたのは21%でした。

ここまでの4部署には、相手のAI利用を示す数字があります。法務は違います。 取引先や消費者が会社をAIで調べている、という直接の数字は見つかりませんでした。法務について示せるのは、生成AIの利用者が答えをどう確かめているかの調査と、海外のニュースの答えで報告された問題の種類までです。総務省の白書では、日本の生成AIの利用者のうち、答えが正しいかを他の方法で確認していると答えたのは38.2%でした(複数回答)。取引先や消費者が、会社についてのAIの答えを事実として受け取った割合は分かりません。

相手の多数がAIで会社を調べている、と言える数字はありません。 全体の割合か、AIの利用者に限った割合かも、調査ごとに違います。言えるのは、4部署それぞれで、相手の一部がAIを判断の材料に加え始めている、というところまでです。それでも、相手の一部が判断の前にAIの答えに触れうる以上、AIが自社をどう説明しているかは、部署ごとに確かめる問題になります。相手が違えば、判断に要る情報が違うからです。

この記事で分かること

  • 人事・IR・営業マーケティング・広報PRの4部署で、相手がAIで何をしているかを示す調査の数字と、その調査主体・時期・対象・人数
  • 法務では、相手が会社をAIで調べているという直接の数字が無いことと、代わりに示せる間接の根拠
  • 日本の数字と海外の数字の区別、そして見つからなかった数字
  • AIの答えが外れたときに、部署ごとに何が起きうるか
  • 同じ会社でも、相手の問いしだいでAIの説明が変わる理由
  • 部署ごとの問いの作り方、言い回しの組、言及率と整合率の意味
  • この記事の数字と測定から、言えないこと

対象読者

人事・IR・営業マーケティング・広報PR・法務の責任者と、AI認知管理を社内で説明する立場の方を想定しています。自社の部署の外でも同じことが起きているかを、数字の条件まで含めて確かめたい方に向けた総論です。各部署の詳しい話は、節ごとに紹介する各論の記事に送ります。

最初に置く数字

表1:5部署の相手と、AI利用の数字(調査の条件つき)
部署相手数字(何の割合か)調査主体・公表時期対象・人数地域
人事候補者(就活生)就活の情報収集に生成AIを「よく使う」34.4%+「ときどき使う」41.8%(合計76.2%は本記事の計算)。企業研究の段階で使った37.9%(母数の明記なし)ナイル株式会社(ナイルのSEO相談室調べ)・2026年4月28日2026年3月25〜30日2026〜2028年卒の就活経験のある学生419人日本
IR個人投資家株式投資中の個人投資家のうち、銘柄探しにAIを利用31.8%(20代58.9%。母数の人数は確認できず)シエンプレ株式会社/デジタル・クライシス総合研究所・2026年9月1日公表文に記載なし全国の20〜60代の個人投資家。事前スクリーニング8,000人、本調査260人日本
営業マーケティング法人の購買担当生成AIやAI検索が購買判断に与える影響が増えた41.6%(全体1,573人が母数)。AIの利用者1,155人のうち候補の洗い出しに使った50.3%HubSpot Japan(実施はマクロミル)・2026年7月16日2026年6月11〜16日従業員50名以上の企業でBtoB商材の購買に関わった1,573人日本
広報PR記者仕事でAIを使ったことがない21%。使う理由のうち調べもの・事実確認43%(母数の明記なし)Cision・2026年5月2026年1〜2月北米・欧州中東アフリカ・アジア太平洋の記者1,899人海外(日本が含まれるかは確認できず)
法務取引先・消費者直接の数字なし(間接の数字のみ)。相手が会社をAIで調べている数字は見つからなかった。間接の数字として、日本の生成AIの利用者のうち、生成内容が正しいかを「他の方法で確認している」38.2%、気を付けていることは「特にない」24.6%(複数回答)総務省『令和8年版 情報通信白書』・2026年7月2026年1〜2月日本は15〜69歳の1,236人(米国・ドイツ・中国は各624人)。38.2%などは、そのうち生成AIサービスの利用者が母数日本(国別の値)

表1の数字は、互いに比べられません。 問いの形、母数、対象の選び方が調査ごとに違うからです。全体を母数にした割合と、AIの利用者に限った割合も混ざっています。並べたのは、部署ごとに「相手がAIを使っている」と言える範囲を、条件まで含めて見えるようにするためです。法務の行だけは、相手のAI利用を示す数字ではありません。

1. この記事の数字の読み方

1-1. 「AIを使っている」の中身は、調査ごとに違う

同じ「AIを使っている」でも、表1の調査が聞いていることはそろっていません。就活生の調査は情報収集に使ったかを聞き、個人投資家の調査は銘柄探しに使ったかを聞いています。購買の調査は、購買判断への影響が増えたかを聞いています。記者の調査は、仕事でAIを使ったことがないかを聞いています。法務の節で使う白書の数字は、AIを使う人が答えをどう扱っているかを聞いたものです。

どの調査も、相手がAIで「自社」を調べたかどうかは聞いていません。 調べた対象は、企業一般、銘柄一般、商材一般です。したがって本記事は、「相手があなたの会社をAIで調べている」とは書きません。書けるのは、相手が判断の材料を集める過程にAIが入り始めている、ということです。

1-2. 調査の条件を並べる理由

調査の条件を並べるのには、三つの理由があります。

一つ目。調査主体の多くが、この領域で商売をしている会社です。 ナイルはAI検索への対応を支援する事業者、シエンプレは同じ公表文で上場企業向けのAI最適化の手引きを案内している会社、HubSpot は営業・マーケティングのソフトウェアの販売元、Cision はPR配信とメディアの情報の販売元です。法務の節で使う総務省の白書と、公共放送が主導した調査は、こうした事業者の調査ではありません。利害のある調査だから誤りだ、とは言えません。ただ、利害があることを知らずに数字だけを社内に回すと、読み手が条件を確かめる手がかりを失います。

二つ目。全体の割合か、AIの利用者に限った割合かが、調査ごとに違います。そして、母数が書かれていないものもあります。 購買の調査の41.6%は回答者全体の1,573人が母数ですが、50.3%はAIの利用者1,155人が母数です。個人投資家の31.8%は、事前スクリーニングの8,000人と本調査の260人のどちらの段階で、何人を母数にした値なのかが、公表文からは確認できませんでした。就活生の37.9%も、全員に聞いた値か、生成AIの利用者に聞いた値かが明記されていません。

三つ目。日本の数字と海外の数字が混ざると、読み違えます。 記者の数字は世界の調査で、日本の記者が含まれているかどうかは確認できませんでした。日本の記者に同じことが言えるとは、この数字からは言えません。

2. 人事 — 候補者は、企業研究にAIを使い始めている

2-1. 相手は誰か

人事の相手は、新卒と中途の候補者です。候補者は、応募の前に会社を調べ、面接の前にもう一度調べ、内定のあとに比べます。

2-2. AIで何を調べているか

ナイル株式会社が2026年3月25日から30日に、2026年卒から2028年卒の就職活動をした、またはしている学生419人に行ったインターネット調査(2026年4月28日公表)では、就職活動で生成AIを情報収集に「よく使う」が34.4%、「ときどき使う」が41.8%でした。公表文は「7割以上」と書いており、合計の76.2%は本記事が足した値です。

使った段階で多かったのは、選考対策(エントリーシート・面接)の48.0%で、企業研究が37.9%、業界研究が33.2%でした。生成AIで調べた企業の情報は、事業内容36.7%、強み・特徴33.5%、競合他社との違い29.8%です。候補者がAIに聞いているのは、会社の事業と強み、そして他社との違いです。 どれも採用ページに書いてあるはずのことです。

2-3. AIの答えが外れると何が起きるか

事業内容を古い形で説明される、強みを他社と取り違えられる、他社との比較で不利な書かれ方をされる。候補者は、それを入口の印象として持ったまま、採用ページを読むことになります。同じ調査で、生成AIで調べたあとに公式サイトや採用ページで事実を確認すると答えた学生は約9割でした。ただし、確認する前に持った印象が、確認したあとにどう変わるかまでは、この調査からは分かりません。この調査のほかの設問は、採用のハブ記事で詳しく扱っています。

2-4. 人事がまず見ること

候補者が聞きそうな問い、たとえば「◯◯社はどんな事業をしている会社か」「◯◯社と△△社の違いは」に、AIが何と答えるかです。そして、その説明が採用ページや会社概要と合っているかです。名前を出さずに「□□業界で若手が育つ会社は」と聞いたとき、自社の名前が挙がるかも見ます。

2-5. 各論の記事

候補者の利用データと採用広報の実務設計は採用候補者はAIで会社を調べているで、求人の構造化データがAIに何をもたらすかは求人票の構造化データはAIに効くのかで、人材紹介や派遣でAIが誰を雇用主と認識するかはAIは誰を「雇用主」と認識するのかで扱っています。

3. IR — 個人投資家の一部は、銘柄探しにAIを使っている

3-1. 相手は誰か

IRの相手は、個人投資家、機関投資家、アナリストです。本記事で日本の数字を確認できたのは、個人投資家だけでした。

3-2. AIで何を調べているか

シエンプレ株式会社とデジタル・クライシス総合研究所が2026年9月1日に公表した調査は、全国の20〜60代の個人投資家を対象に、事前スクリーニング8,000人、本調査260人の2段階で行われました。公表文は、株式投資中の個人投資家の31.8%がすでに銘柄探しでAIを使っているとし、20代では58.9%としています。31.8%の母数がどちらの段階の何人か、調査の期間、設問の文言は、公表文の本文からは確認できませんでした。 同じ公表文は、AIが示したあとに51.5%の投資家がIRページを直接確認したとも書いています。

機関投資家とアナリストについて、日本の数字は本記事の調査範囲では見つかりませんでした。 海外の機関投資家の調査は、IRのハブ記事が扱っています。

なお、同じ公表文にある「AIが提示するのは上場企業の0.16%」という数字は、本記事では使いません。AIが一度に示す社数が、本文では平均4〜5社、要点の欄では平均6.6社と食い違っており、測り方の記載も見当たらなかったためです。

3-3. AIの答えが外れると何が起きるか

IRで問題になりやすいのは、評判より先に、数字と、どの会社の話かです。決算期を取り違える、修正前の予想を現在の数字として語る、商号変更の前の会社と混ぜる。個人投資家は、それを銘柄の候補を絞る段階で読むことになります。IRには法定開示という制度上の照合先があるため、外れたかどうかを判定しやすいのが特徴です。この点は、IRのハブ記事が詳しく扱っています。

3-4. IRがまず見ること

「◯◯社の直近の業績は」「◯◯社の配当方針は」とAIに聞いたときの答えが、決算短信や有価証券報告書と合っているかです。名前を出さずに「□□分野の高配当の銘柄は」と聞いたとき、自社が挙がるか、誰と並ぶかも見ます。

3-5. 各論の記事

入口はAIは自社の財務情報をどう語っているかです。照合の設計はAI回答の照合テストをどう設計するか、開示の版はAIはどの版の開示を語るのか、会社の取り違えはAIが自社を別会社と取り違えるとき、技術面はIRサイトのJavaScriptはAIに読まれているか、開示資料の中身はAIに読み取れているか、IRサイトのAIクローラーは止めるべきか、説明会は決算説明会の内容はAIに届いているかで扱っています。

4. 営業マーケティング — 法人の購買担当は、候補の洗い出しにAIを使っている

4-1. 相手は誰か

営業マーケティングの相手は、法人の購買担当と、購買に関わる現場の担当者、決裁者です。

4-2. AIで何を調べているか

HubSpot Japan が企画し、マクロミルが2026年6月11日から16日に行ったインターネット調査(2026年7月16日公表)は、直近12か月以内にBtoB商材の比較・選定・稟議・承認・決裁などに関わった、従業員50名以上の企業に勤める1,573人が対象です。

  • 過去の購買と比べて、生成AIサービスやAI検索が購買判断に与える影響が増えた:41.6%(回答者全体の1,573人が母数)
  • この2〜3年で増えた情報収集の行動として、生成AIサービスやAI検索を使うことを挙げた:33.5%(同じく全体)
  • 購買検討の情報収集で ChatGPT を「頻繁に利用する」「ときどき利用する」の合計:58.0%(母数の明記はない)
  • 生成AIやAI検索の利用者1,155人のうち、候補となる商品・サービスの洗い出しに使った:50.3%。各社の特徴や違いの整理は47.1%、比較表の作成は39.2%

どの割合が、誰を母数にしているかに注意してください。 回答者1,573人のうち、生成AIやAI検索の利用者として集計されたのは1,155人、今回の購買でAIを使った人は1,266人です。二つは別の設問です。50.3%は「利用者のうち」の割合で、回答者全体の割合ではありません。

これとは別の設問で、売り手に接触する買い手1,431人のうち63.5%は、接触した時点で複数候補のリストアップ以降まで検討が進んでいました。50.3%と63.5%は、別の設問、別の母数の結果です。 AIで候補を洗い出したことが、売り手に接触する時期を変えた、とまでは言えません。

一方で、同じ調査で信頼できる情報を尋ねた10項目のうち、生成AIサービスやAI検索がまとめた情報は37.8%で最下位でした。今回の購買でAIを使った1,266人のうち、AIの情報を「そのまま、またはほぼそのまま利用した」は24.9%で、自分で事実確認や加筆をしてから使ったが48.3%です。

4-3. AIの答えが外れると何が起きるか

AIの答えをもとに候補を並べた場合、そこに名前が挙がらなければ、最初の比較の対象から漏れるおそれがあります。ほかの情報源から候補に加わることもあるので、漏れたままになるとは限りません。挙がっても、古い価格帯や終了した機能で説明されれば、比較で不利になりえます。

4-4. 営業マーケティングがまず見ること

名前を出さずに「□□の課題を解決するサービスは」「従業員300人規模の会社に合う□□は」と聞いたとき、自社が挙がるか、誰と並ぶか、どの特徴で語られるかです。名前で聞いたときの説明が、製品ページと料金ページに合っているかも見ます。

4-5. 各論の記事

営業マーケティングの各論の Deep 記事は、まだありません。部署としての見方は営業・マーケティングはAI認知をどう見るべきかにまとめています。

5. 広報PR — 記者の仕事にAIが入っている

5-1. 相手は誰か

広報PRの相手は、記者と編集者です。記者は、取材の前に会社を調べ、記事を書く途中で事実を確かめます。

5-2. AIで何を調べているか

PR配信とメディアの情報を販売する Cision の2026年版の記者調査は、2026年1月から2月に、北米、欧州・中東・アフリカ、アジア太平洋の記者1,899人を対象に行われました(2026年5月公表)。公表文は19の市場と書いていますが、日本が含まれるかは確認できませんでした。

同社の解説記事によれば、仕事でAIを使ったことがないと答えた記者は21%にとどまりました。使う理由としては、発想出し48%、調べもの・事実確認43%、書き起こし・要約41%が挙がっています。これらの割合の母数(全回答者か、AIの利用者か)は、公開されている範囲では確認できませんでした。

2025年版(世界の記者3,000人超)は、生成AIを使っていると答えた記者を53%とし、用途の上位を調べもの25%、書き起こし23%、要約20%としていました。2025年版と2026年版は聞き方が違うため、二つを並べて増えた、減ったとは言いません。

5-3. AIの答えが外れると何が起きるか

記者が調べものや事実確認にAIを使う場面で、AIが古い代表者名や終わった事業を語れば、それが取材の前提に入るおそれがあります。不祥事のあとなら、収束した話が収束していない形で語られることもあります。

5-4. 広報PRがまず見ること

「◯◯社の最近の動きは」「◯◯社の代表は」と聞いたときの答えが、プレスリリースと会社概要に合っているかです。答えがどの出典を引いているかも見ます。

5-5. 各論の記事

AIがどの情報源から自社を語るかはAIは何を見て自社を語るのかで、危機のあとにその情報がいつまで残るかはAI回答に、その情報はいつまで残るのかで扱っています。

6. 法務 — AIの答えを事実として受け取る相手

6-1. 相手は誰か

法務の相手は、取引先、消費者、そして紛争になったときの相手方です。ここで問題にするのは、AIの答えを事実として受け取り、それをもとに判断する人です。

6-2. AIで何を調べているか

相手が会社についてAIに何を聞いているかを示す日本の一次の数字は、本記事の調査範囲では見つかりませんでした。 代わりに、AIの答えをどう扱っているかを示す数字があります。

総務省の『令和8年版 情報通信白書』(2026年7月)は、日本・米国・ドイツ・中国で2026年1月から2月に行ったインターネットのアンケート(日本は15〜69歳の1,236人、ほかの3か国は各624人)をもとに、生成AIサービスを使っている人へ、AIを適切に使うために気を付けていることを複数回答で聞いた結果を載せています。日本では、「生成内容が正しいか、他の方法で確認している」が38.2%で、他のどの選択肢よりも多い回答でした。「特にない」は24.6%でした。複数回答なので、確認していない人の割合は、この数字からは出せません。 母数になった日本の生成AIの利用者の人数は、白書の該当ページでは確認できませんでした。

同じ白書で、「質問に対するAIの回答が事実ではない」ことを、「非常にリスクだと感じる」は34.8%、「どちらかと言えばリスクだと感じる」は34.5%でした。

AIの答えには、どんな種類の問題が起きうるのか。会社の説明について問題の割合を測った公開の数字は、本記事の調査範囲では見つかりませんでした。ニュースについては、欧州放送連合(EBU)と英国放送協会(BBC)が主導し、18か国・14言語の公共放送22社が参加した調査があります(2025年10月公表)。ChatGPT、Copilot、Gemini、Perplexity の無料版に、2025年5月下旬から6月上旬、実際の利用者の問いをもとにしたニュースの質問を投げ、記者が回答を評価しました。中心の質問への回答2,709件のうち、正確さ、出典の示し方、意見と事実の区別、論評の付け足し、文脈のいずれかに少なくとも一つの重大な問題があった回答が45%でした。項目ごとに見ると、正確さに重大な問題があったのは20%、出典の示し方に重大な問題があったのは31%です。

45%は「答えが事実として誤っていた割合」ではありません。 出典や文脈の問題を含む数字です。どれもニュースの問いでの海外の数字で、参加した放送局に日本は入っていません。会社の説明に同じ割合が当てはまるとは言えません。言えるのは、AIの答えには、事実の誤りのほかに、出典の示し方や文脈の欠け方という別の種類の問題も起きる、ということです。

6-3. AIの答えが外れると何が起きるか

返品の条件、許認可の有無、代表者、係争の有無などが誤って説明され、それを事実として受け取った相手が判断することがありえます。AIの説明が自社の公式の情報と食い違っていれば、相手が誤解したまま判断することも、確認の問い合わせや苦情が自社に寄せられることもありえます。誤りが名誉や信用に関わるときに法的に何ができるかは、各論の記事が扱っています。

6-4. 法務がまず見ること

名前で聞いたときに、契約の条件、許認可、会社の基本情報についてのAIの説明が、自社の公式の情報と合っているかです。照らし合わせる資料は、取引の種類で選びます。消費者向けの取引なら利用規約や特定商取引法に基づく表記、法人間の取引なら公開している取引条件、許認可の要る業種なら許認可の公表情報、どの場合も会社概要が候補です。外れていたら、聞いた問い、日時、使ったサービス、答えの原文を、書き換えずに記録として残します。

6-5. 各論の記事

柱はAI誤情報・誤帰属対策とはです。訂正の導線はAIの誤情報は削除・訂正できるのか、法的な争い方はAIの誤情報は法的に争えるか、法人と個人の請求の違いは忘れられる権利は、AIの回答に届くのかで扱っています。

7. 部署をまたいで共通すること — 相手ごとに、想定する問いが違う

5部署を並べると、共通する点が見えます。相手の判断の目的が違えば、確かめたいことも違います。 候補者なら「どんな会社か」、投資家なら「業績は」、購買担当なら「□□に合うサービスは」、記者なら「最近の動きは」と聞きそうです。ただし、これは想定です。相手が実際にAIに入力した問いを集めた調査は、本記事の調査範囲では見つかりませんでした。

AIは、問いに合わせて答えを組み立てます。Googleは、AI Overviews と AI Mode が異なるモデルと技術を使うことがあり、そのため表示される回答とリンクは異なると説明しています。同じ会社についても、どのサービスに、どんな問いを、どんな言い回しで投げたかで、説明が変わりえます。

だから、ある部署で確かめた結果を、別の部署の結果として読むことはできません。 広報が会社名で聞いて正しく説明されていても、購買担当が名前を出さずに課題から聞いたときに名前が挙がるかは別の問いです。人事が確かめた事業内容の説明が合っていても、IRが聞く数字が合っているとは限りません。

もう一つ、知名度について触れておきます。Mallen らの研究(ACL 2023)は、言語モデルが内部の知識だけで答える場合に、あまり知られていない事実を答えるのに苦戦すると報告しています。同じ研究は、検索などで外部の情報を取り込むと、こうした問いへの答えが改善することも報告しています。研究は一般の事実についての質問で調べたもので、企業の説明やAI検索の答えを直接測ったものではありません。知名度の高くない会社ほどAI検索での説明が外れる、とまでは言えません。言えるのは、知名度によって答えの質が変わりうるので、自社について確かめずに済ませる理由にはならない、ということです。

表2:部署ごとの問いの例(本記事が作った例。利用者が実際に入力した問いを集めたものではない)
部署相手が名前で聞く問いの例相手が名前を出さずに聞く問いの例照らし合わせる公式の情報
人事◯◯社はどんな事業の会社か。働き方は□□業界で若手が育つ会社は採用ページ、会社概要、募集要項
IR◯◯社の直近の業績は。配当方針は□□分野で配当の高い銘柄は決算短信、有価証券報告書、適時開示
営業マーケティング◯◯社の□□の特徴と価格は□□の課題を解決するサービスは製品ページ、料金ページ、導入の条件
広報PR◯◯社の最近の動きは。代表は誰か□□の分野で話題の会社はプレスリリース、会社概要
法務◯◯社の返品の条件は。許認可は□□の条件で契約できる会社は取引の種類で選ぶ。利用規約、特定商取引法に基づく表記(消費者向け)、取引条件(法人間)、許認可の公表情報、会社概要

8. 反証 — この数字から言えないこと

ここまでの数字には、逆向きの読み方もあります。本記事の主張を弱める材料を、先に並べます。

一つ目。相手はAIの答えを、そのまま信じているわけではありません。 購買の調査で、AIがまとめた情報への信頼は10項目中の最下位でした。今回の購買でAIを使った人のうち、AIの情報をほぼそのまま使ったのは24.9%です。就活生の約9割は公式サイトで確認すると答え、個人投資家の51.5%はIRページを直接確認しています。AIの答えが判断をどれだけ左右するかは、これらの調査からは分かりません。

二つ目。どれも自己申告です。 相手がAIを使ったと答えたことと、実際にどの問いを何回投げたかは別のことです。

三つ目。調査主体の多くに利害があります。 1-2で書いたとおりです。利害のない調査で同じ結果が出るかは、本記事の調査範囲では確認できませんでした。

四つ目。「使い始めている」は、多数を意味しません。 全体の割合か、AIの利用者に限った割合かが、調査ごとに違います。そして、どの調査も、相手が特定の会社をAIで調べたかは聞いていません。相手の多数がAIで会社を調べている、と言える数字はありません。

それでも、測る理由は残ります。 AIを候補の洗い出しに使ったと答えた購買担当や、企業研究にAIを使ったと答えた就活生はいます。それが最終の選択をどれだけ変えたかは分かりませんが、確かめる前の段階でAIの答えに触れている相手がいることは、これらの調査から読み取れます。そして、相手が実際に投げた問いや見た答えは、自社からは分かりません。それでも、相手が聞きそうな問いを決めて繰り返し測れば、決めた条件のもとでAIが自社をどう説明するかは確かめられます。

9. 測定 — 部署ごとの問いで、AIの説明を確かめる

9-1. 二つの聞き方で分かること

部署ごとの確認は、二つの聞き方から始めます。ここで説明するのは、本記事が示す一般的な手順です。当社の Vaipm の聞き方と同じものではありません(Vaipm の聞き方は9-7で書きます)。

表3:二つの聞き方で分かること、分からないこと
聞き方分かること分からないこと
名前で聞くAIの説明が、公式の情報と合っているか。どこが外れているか。何を出典に引いているか名前を知らない相手に、自社が見つかるか
名前を出さずに、条件で聞く自社の名前が挙がるか。誰と並ぶか。どの特徴で語られるか挙がったときの説明が正しいか(言及率だけでは分からない。挙がった答えの説明は、公式の情報と別に照らして確かめる)

名前で聞く問いは、すでに自社を知っている相手の問いです。 面接を控えた候補者、保有を検討している投資家、取材を決めた記者がそうです。名前を出さずに聞く問いは、まだ自社を知らない相手の問いです。 業界から会社を探す候補者、銘柄の候補を探す投資家、課題から製品を探す購買担当がそうです。

9-2. 部署ごとの問いの作り方

問いは、部署ごとに次の順で作ります。

  1. 相手を一人に決める。 「投資家」ではなく「銘柄の候補を探している個人投資家」のように、どの段階の誰かまで決めます。
  2. その相手が知りたいことを一つずつ書く。 表2の真ん中の二列が例です。
  3. 名前で聞く問いと、名前を出さずに聞く問いに分ける。 名前を出さない問いには、相手が付けそうな条件(業界、規模、地域、課題)を入れます。
  4. 照らし合わせる公式の情報を決める。 表2の右の列です。照合先が決まらない問いは、合っているかを判定できません。
  5. 部署どうしで問いを持ち寄る。 5部署の問いを一つの表にすると、同じ問いを二度測ることも、誰も測っていない問いが残ることも見えます。問いごとに、問いを持つ部署、照らし合わせる資料を持つ部署、外れていたときに直す部署を分けて書いておくと、測ったあとの手が止まりません。たとえば「配当方針は」という問いは、問いを持つのはIR、資料を持つのは経理やIR、直すのはIRサイトの担当、のように分かれることがあります。

9-3. 言い回しの組

同じことを知りたい問いでも、言い回しが変われば答えは変わりえます。入力の形が結果を動かすことを示した研究に、Sclar らの研究(ICLR 2024)があります。少数の例を示すプロンプトで、意味を変えない書式の違いだけで、特定のモデルと課題で正答率が最大76ポイント変わったと報告しています。ただしこの研究は書式の違いを調べたもので、自然な言い回しの言い換えや、AI検索の答えを直接測ったものではありません。言い換えの組を作ることの直接の根拠ではなく、一つの入力の結果をその問い全体の結果として読まない、という考え方の参考として挙げます。

そこで、一つの問いにつき、言い回しを変えた組を用意します。たとえば「◯◯社はどんな会社か」「◯◯社の事業内容を教えて」「◯◯社について知りたい」を一つの組にします。結果は組の単位で読み、言い回しごとの結果も並べて見ます。比べ続けるための組は、一度決めたら変えません。 組を変えると、前後の結果の違いが、AIの変化なのか問いの変化なのか区別できなくなるからです。新しい製品や制度ができて問いを足したいときは、新しい問いを別の組として記録し、前からの組の結果とは分けて示します。

9-4. 言及率と整合率

測った結果は、二つの割合で読むと整理しやすくなります。

言及率は、名前を出さずに聞いたとき、AIの答えに自社の名前がどれだけの割合で挙がったかです。 名前を出さずに聞いた問いで、聞いた回数のうち自社の名前が挙がった答えの割合を数えます。たとえば20回聞いて7回挙がれば、20回中7回で35%です。名前で聞いた問いや、競合と並べて名前を入れた問いでは数えません。問いに名前が入っていれば、答えに名前が出るのは当たり前だからです。名前が挙がった答えについては、必要なら、その説明が公式の情報と合っているかも見ます。なお、AIが自社を別会社と取り違えるときには「旧商号での言及率」という指標が出てきますが、旧商号が現在形で使われた割合を見る、あの記事に固有の指標です。ここでいう言及率とは別のものです。

整合率は、名前で聞いた問いへの答えが、公式の情報と合っていた割合です。 判定の単位は「1回の答え」です。1回の答えを、合っている、あいまい(根拠が弱い、言い方がぼやけている)、違う(事実と異なる)、公式に書いていない、の四つのどれかに分けます。整合率は、「合っている」の数を、「合っている」「あいまい」「違う」を足した数で割ったものです。

決めておくことが三つあります。

  • 一つの答えに事実が複数あるときの決め方。 たとえば「一つでも違う事実があれば、その答えは『違う』とする」。この決め方は、測る前に決めて書いておきます。測ったあとで決めると、結果に合わせて基準を動かせてしまうからです。
  • 公式に書いていないことについての答えは、分母から外し、件数を別に数えて並べて書きます。 合っているとも違うとも言えないものを「合っていない」に数えると、整合していないのか、判定できなかったのかが区別できなくなるからです。すべてがこれに当たるときは、0%ではなく「判定できない」と書きます。
  • 名前で聞いたのに、自社を識別できなかった答えは、黙って外しません。 「知らない」と答えた、別の会社と取り違えた、という答えは、件数を別に出します。これを外して整合率だけを出すと、識別されていないことが見えなくなります。

整合率が測るのは「公式の情報との一致」です。事実として正しいことそのものを示すものではありません。 公式の情報が古ければ、それと一致した答えも古くなります。照らし合わせる資料を最新に保つことは、測ることの前提です。

言及率は名前を出さずに聞く問いの指標、整合率は名前で聞く問いの指標です。二つは別の問いに答えています。 言及率が高くても、説明が合っているとは限りません。整合率が高くても、名前を知らない相手に見つかっているとは限りません。

9-5. 何を記録するか

出てきたか、合っていたか。それだけでは、次に何をすればよいかが分かりません。部署をまたいで、次のものを記録します。

表4:記録する項目と、その理由
記録する項目なぜ要るか
問いと言い回しの組どの相手の、どの問いの結果かが分からなければ、部署どうしで持ち寄れない
日時と、答えを得た条件AIサービス、モデルや機能、検索を使ったか、言語、地域の設定、ログインや履歴の状態。どれかが違えば、前後の結果を比べられない。条件が変わったときは、その変更も記録する
答えの原文要約して残すと、何が書かれていたかをあとで確かめられない。書き換えずに残す
判定と、照らし合わせた公式の情報どの資料のどの記述と比べて合っている、外れていると判定したかが無いと、判定をやり直せない
名前が挙がらなかったときの内訳「ほかの会社を挙げて自社は挙がらなかった」「問いに答えられなかった」「自社を別の会社と取り違えた」は、同じ「挙がらなかった」でも意味が違う。分けて残す
一緒に挙がった会社名前を出さずに聞いたとき、誰と並べられているかは、相手から見た比較の相手そのものである
引かれた出典説明が外れていたとき、どこから来たかの手がかりになる。自社のページか、他社のまとめか、古い記事か

最後の項目を落とすと、外れていたことは分かっても、どこを調べればよいかの手がかりを失います。 ただし、表示された出典は手がかりであって、その答えを作った原因だとは限りません。出典が自社の古いページなら自社で直せますが、直したからといって答えが変わるとは限りません。直したあとは、同じ問いの組を同じ条件で測り直して、変わったかを確かめます。

9-6. 一回では足りない。続けて測る

AIの答えは、同じ問いでも投げるたびに変わりえます。一回出てこなかったことは、出ないことの証明になりません。一回正しく説明されたことも、正しく説明され続けることの証明になりません。 回数を決めて繰り返し、割合で持ちます。

繰り返すときは、条件を固定します。過去のやりとりを引き継がないこと、複数のAIサービスにまたがること、言語と地域の設定をそろえること、検索を使うかどうかをそろえること、9-3の言い回しの組を変えないことです。ログインの状態や履歴が残っていると、自社を測っているのか、測っている人の履歴を測っているのか区別がつきません。

繰り返して得た割合は、決めた問いと条件のもとでの観測です。 実際の利用者全体の中で自社が挙がる割合でも、応募や購買といった行動への影響でもありません。

そして、続けて測ります。部署ごとに、AIの説明が変わりうる出来事があるからです。ここで示すのは、本記事が示す一般的な手順です。

表5:部署ごとに、測り直す節目
部署測り直す節目の例
人事採用ページの改訂、募集の開始、制度の変更
IR決算発表、業績予想の修正、商号変更や組織再編
営業マーケティング新製品の発売、価格の改定、機能の終了
広報PR代表者の交代、大きな発表、不祥事とその後
法務利用規約の改定、許認可の変更、訂正の公表

節目の前後で同じ組を測れば、変化の有無を確かめられます。ただし、前後の差がその出来事のせいだと言うには、他の要因を止める工夫が要ります。差が出たことと、その原因が分かったことは別です。

9-7. 当社の測り方

当社、株式会社Vaigate(ヴァイゲート)が運営する Vaipm(ヴァイピム)は、AI上の認知を、1つの質問につき、複数のAIへの合計25回のステートレス計測で測定しています。測定は月1回です。9-6の、出来事に合わせて測り直す手順は一般的な手順として示したもので、Vaipm の月1回の測定とは別のものです。ステートレスとは、ログインの状態や過去のやりとりを引き継がずに測る、という意味です。この回数は、当社の運用上の設計です。研究から導かれた最適値ではありません。

Vaipm は、対象について4通りの聞き方をします。名指しで聞く。名前を出さずカテゴリで聞く。競合と並べて聞く。固有の施策名で聞く。聞き方によって、AIの答えは変わります。

9-1の二つの聞き方は、この4通りのうちの二つに近い考え方ですが、同じものではありません。部署ごとの問いへのAIの答えは、この4通りの聞き方に置いて、Vaipm で測れます。

9-8. この測定が答えない問い

一つ目。相手が実際に何を聞いたかは分かりません。 測っているのは、相手が投げそうな問いへの答えです。候補者や投資家が実際に投げた問いは、自社からは見えません。

二つ目。相手の判断にどれだけ効いたかは分かりません。 測っているのは、AIの答えの中で自社がどう説明されているかです。それが応募、投資、発注、記事にどう結びついたかは、別の指標の領分です。

三つ目。相手の画面と同じ答えだとは限りません。 相手は、ログインして履歴を持った状態で聞いているかもしれません。履歴を引き継がずに測ることは、比べられる結果を得るための条件であって、相手の画面の再現ではありません。

測定が答える範囲を広げて書かないことも、設計のうちだと考えています。

10. よくある誤解

誤解1:「相手の大半がAIで会社を調べている」。 相手の多数がAIで会社を調べている、と言える数字はありません。表1の数字は、全体の割合か、AIの利用者に限った割合かが調査ごとに違い、どの調査も、相手が特定の会社をAIで調べたかは聞いていません。記者の数字は世界の調査で、日本の記者に当てはめることもできません。

誤解2:「会社名で聞いて正しく答えられていれば、問題ない」。 名前で聞く問いが確かめるのは、自社を知っている相手への説明です。名前を知らない相手に見つかるかは、名前を出さずに聞く問いでしか分かりません。

誤解3:「広報が確かめれば、全社分が分かる」。 相手ごとに想定する問いが違い、照合先も違います。7章のとおり、ある部署の結果を別の部署の結果として読めません。

誤解4:「一度確かめれば、しばらく大丈夫」。 答えは投げるたびに変わりえますし、表5の節目で説明が変わることもあります。

誤解5:「海外の数字は、日本にも当てはまる」。 記者の数字は世界の調査で、日本が含まれるかは確認できませんでした。

誤解6:「AIに表示されるための特別な対応が要る」。 Googleは、AI Overviews や AI Mode に表示されるための追加の要件や特別な最適化は無いと書いています。これは Google 検索のAI機能についての説明で、ほかのAIサービスにそのまま広げることはできません。部署ごとの対応の中心は、照合先になる公式の情報を、正しく、読める形で出しておくことです。

11. まとめ

人事・IR・営業マーケティング・広報PRの4部署には、相手のAI利用を示す数字があります。 就活生の企業研究に37.9%、個人投資家の銘柄探しに31.8%、法人の購買担当の41.6%が購買判断へのAIの影響の増加を感じ、世界の記者で仕事にAIを使ったことがないのは21%でした。法務には、相手が会社をAIで調べているという直接の数字はありません。 示せるのは、生成AIの利用者が答えをどう確かめているかの調査と、海外のニュースの答えで報告された問題の種類までです。日本の生成AIの利用者で、答えが正しいかを他の方法で確認していると答えたのは38.2%でした(複数回答)。取引先や消費者が、会社についてのAIの答えを事実として受け取った割合は分かりません。

相手の多数がAIで会社を調べている、と言える数字はありません。 全体の割合か利用者に限った割合かは調査ごとに違い、調査主体の多くに利害があり、日本と海外が混ざっています。本記事はその条件ごと並べました。

相手が違えば、判断に要る情報が違います。 だから部署ごとに、相手が聞きそうな問いを分けて想定し、AIが自社をどう説明しているかを確かめます。名前で聞いて公式の情報と合っているかを見る。名前を出さずに聞いて名前が挙がるか、誰と並ぶかを見る。言い回しの組を決めて、条件を固定し、繰り返して、節目ごとに続けて測る。

こうしてAI上の認知を測り、管理する実務領域を、当社はAIPM(AI認知管理)と呼んでいます。部署ごとの問いへのAIの答えは、4通りの聞き方に置き、1つの質問につき、複数のAIへの合計25回のステートレス計測で、Vaipm で測れます。

12. よくある質問

Q1. 相手がAIで会社を調べているというのは本当ですか。

調査の範囲では、相手の一部がAIを判断の材料に加え始めています。日本の就活生419人の調査で企業研究にAIを使ったのは37.9%、日本の個人投資家の調査で銘柄探しにAIを使ったのは31.8%です。ただし、どの調査も、相手が特定の会社をAIで調べたかは聞いていません。

Q2. 部署ごとに数字を並べて比べてもよいですか。

比べないでください。問いの形、母数、対象の選び方が調査ごとに違います。本記事が数字を並べたのは、部署ごとに言える範囲を条件ごと示すためです。

Q3. 機関投資家やアナリストのAI利用の数字はありますか。

日本の数字は、本記事の調査範囲では見つかりませんでした。海外の機関投資家の調査は、IRのハブ記事AIは自社の財務情報をどう語っているかで扱っています。

Q4. 記者の数字は日本の記者にも当てはまりますか。

分かりません。Cision の2026年版は北米、欧州・中東・アフリカ、アジア太平洋の記者1,899人の調査で、日本が含まれるかは公開されている範囲では確認できませんでした。

Q5. 相手はAIの答えを信じているのですか。

信じ切ってはいません。日本の購買の調査で、AIがまとめた情報への信頼は10項目中の最下位(37.8%)で、今回の購買でAIを使った人のうち、AIの情報をほぼそのまま使ったのは24.9%でした。一方で、AIを候補の洗い出しに使ったと答えた人もいます。それが最終の判断をどれだけ変えたかは、これらの調査からは分かりません。

Q6. 名前で聞くのと、名前を出さずに聞くのとでは、何が違いますか。

名前で聞くと、AIの説明が公式の情報と合っているかが分かります。名前を出さずに条件で聞くと、自社の名前が挙がるか、誰と並ぶかが分かります。前者は自社を知っている相手の問い、後者はまだ知らない相手の問いです。

Q7. 言及率と整合率は、どう違いますか。

言及率は、名前を出さずに聞いたとき、聞いた回数のうち答えに自社の名前が挙がった割合です。整合率は、名前で聞いた答えを1回ずつ、合っている・あいまい・違う・公式に書いていない、に分け、「合っている」を「合っている」「あいまい」「違う」の合計で割ったものです。公式に書いていないものは分母から外して件数を別に書き、自社を識別できなかった答えも件数を別に出します。二つは別の問いに答えています。

Q8. 一度確かめれば十分ですか。

十分ではありません。AIの答えは投げるたびに変わりえます。回数を決めて繰り返し、条件を固定して、決算発表や新製品の発売などの節目ごとに、同じ問いの組で測り直します。

Q9. 部署ごとに別々に測るべきですか。それとも全社でまとめるべきですか。

問いは部署ごとに作り、一つの表に持ち寄るのが扱いやすい形です。相手と照合先は部署ごとに違いますが、持ち寄れば、同じ問いを二度測ることも、誰も測っていない問いが残ることも見えます。

Q10. AIに表示されるための特別な対策は必要ですか。

Googleは、AI Overviews や AI Mode に表示されるための追加の要件や特別な最適化は無いと書いています。ただし、これは Google 検索のAI機能についての説明で、ほかのAIサービスにそのまま広げることはできません。部署ごとにできることの中心は、AIの説明の照合先になる公式の情報を、正しく、読める形で出しておくことです。

Q11. 営業マーケティングの詳しい記事はありますか。

Deep の各論は、まだありません。部署としての見方は営業・マーケティングはAI認知をどう見るべきかにまとめています。

Q12. Vaipm では、部署ごとの問いを測れますか。

測れます。Vaipm は、名指しで聞く、名前を出さずカテゴリで聞く、競合と並べて聞く、固有の施策名で聞く、の4通りの聞き方で、1つの質問につき、複数のAIへの合計25回のステートレス計測を行います。部署ごとの問いを、この聞き方に置いて測ります。

Q13. 法務の相手がAIで会社を調べている、という数字はありますか。

本記事の調査範囲では見つかりませんでした。法務については、ほかの4部署と同じ種類の数字はありません。示したのは間接の数字で、総務省の白書による日本の生成AIの利用者の確認行動(他の方法で確認している38.2%、複数回答)と、海外のニュースの問いでの回答の問題の割合(EBU・BBC)です。どちらも、取引先や消費者が会社についてAIに何を聞いているかを示すものではありません。

13. 出典

  1. 事業者による調査。ナイル株式会社「【就活生のAI利用はもう常識!?】就職活動での生成AI活用実態調査」PR TIMES、2026年4月28日。調査期間2026年3月25日〜30日、インターネット調査、2026年卒・2027年卒・2028年卒の就職活動をした/している学生419人。情報収集への生成AIの利用(よく使う34.4%・ときどき使う41.8%。公表文の表現は「7割以上」)、使った段階(選考対策48.0%・企業研究37.9%・業界研究33.2%ほか。各設問の母数の明記なし)、調べた企業の情報(事業内容36.7%・強み・特徴33.5%・競合他社との違い29.8%)、公式サイトや採用ページでの事実確認(約9割)。ナイルのSEO相談室調べ。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000655.000055900.html
  2. 事業者による調査。シエンプレ株式会社「個人投資家の3人に1人が銘柄探しにAIを利用 ── AIが提示するのは上場企業のわずか0.16%」2026年9月1日(デジタル・クライシス総合研究所との調査)。全国の20〜60代の個人投資家、事前スクリーニング8,000人・本調査260人の2段構成。株式投資中の個人投資家の31.8%が銘柄探しでAIを利用、20代58.9%、AIが示したあとにIRページを直接確認51.5%。31.8%の母数、調査期間、設問の文言は本文に記載なし。https://digitalpr.jp/r/142401
  3. 事業者による調査。HubSpot Japan「日本のBtoB購買に関する意識・実態調査2026」プレスリリース、2026年7月16日。実施はマクロミル、調査期間2026年6月11日〜16日、インターネット調査、直近12か月以内にBtoB商材の比較・選定・稟議・承認・決裁等に関わった従業員50名以上の企業の勤務者1,573人。購買判断への生成AI・AI検索の影響が増えた41.6%、増えた情報収集の行動として生成AI・AI検索33.5%、利用者1,155人のうち候補の洗い出し50.3%・各社の特徴や違いの整理47.1%・比較表の作成39.2%、信頼できる情報10項目のうちAIがまとめた情報37.8%(最下位)、AIの情報をそのまま/ほぼそのまま利用24.9%・自分で事実確認や加筆をして利用48.3%(今回の購買でAIを使った1,266人)、売り手への接触時点で複数候補のリストアップ以降まで進んでいた63.5%(売り手に接触する1,431人)、購買検討の情報収集で ChatGPT を頻繁/ときどき利用58.0%(母数の明記なし)。https://www.hubspot.jp/hubfs/APAC_JAPAN/6.%20press%20release/%E3%80%90%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%83%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%80%91HubSpot%20Japan%E3%81%8C%E3%80%8C%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AEBtoB%E8%B3%BC%E8%B2%B7%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%20%E6%84%8F%E8%AD%98%E3%83%BB%E5%AE%9F%E6%85%8B%E8%AA%BF%E6%9F%BB2026%E3%80%8D%E3%82%92%E7%99%BA%E8%A1%A8.pdf
  4. 事業者による調査。Cision「PR Emerges as the Primary Source for Journalists in High-Pressure Newsrooms」2026年5月13日。2026年1月〜2月、北米・欧州中東アフリカ・アジア太平洋の記者1,899人への調査(本文では19の市場)。対象国の一覧は記載なし。https://www.cision.com/about/press-releases/2026-press-releases/pr-emerges-as-the-primary-source-for-journalists-in-high-pressure-newsrooms-302770936/
  5. 事業者による解説。Rocky Parker「Quick Takeaways from the 2026 State of the Media Report」Cision PR Newswire Beyond Bylines、2026年5月27日。"only 21% of respondents say they have not used AI in their work"、AIを使う理由として発想出し48%・調べもの/事実確認43%・書き起こし/要約41%。母数の明記なし。https://mediablog.prnewswire.com/2026/05/27/2026-state-of-the-media-takeaways/
  6. 事業者による解説。Rocky Parker「3,000 Journalists Told Us How They're Using AI, Social Media and More」Cision PR Newswire Beyond Bylines、2025年5月14日。2025年版の記者調査(3,000人超)で生成AIを使っている53%、用途は調べもの25%・書き起こし23%・要約20%。母数の明記なし。https://mediablog.prnewswire.com/2025/05/14/2025-state-of-the-media-takeaways/
  7. 総務省『令和8年版 情報通信白書』第Ⅰ部第1章第1節「個人におけるAI利用の現状」、2026年7月。図表Ⅰ-1-1-18「AIの適切な利用のために気を付けていること(国別)」(日本:生成内容が正しいか他の方法で確認している38.2%・特にない24.6%、複数回答)、図表Ⅰ-1-1-16「AI利用のリスクに関する考え方(日本)」(質問に対するAIの回答が事実ではない:非常にリスクだと感じる34.8%・どちらかと言えばリスクだと感じる34.5%)。図表の出典は総務省(2026)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」。数値は同白書の公開データ(CSV)で確認。調査の概要(インターネットアンケート、2026年1月〜2月、日本1,236人・米国/ドイツ/中国各624人、15〜69歳)は同白書の付注で確認。https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r08/html/nd111420.html
  8. European Broadcasting Union「AI's systemic distortion of news is consistent across languages and territories – international study by public service broadcasters」2025年10月22日、および報告書「News Integrity in AI Assistants」。18か国・14言語の公共放送22社、ChatGPT・Copilot・Gemini・Perplexity、2025年5月下旬〜6月上旬に生成した回答を記者が評価。報告書では中心の質問への回答2,709件を母数に、少なくとも一つの重大な問題45%、正確さの重大な問題20%、出典の示し方の重大な問題31%、文脈14%。参加国に日本は含まれない。https://www.ebu.ch/news/2025/10/ai-s-systemic-distortion-of-news-is-consistent-across-languages-and-territories-international-study-by-public-service-broadcaste https://www.ebu.ch/files/live/sites/ebu/files/Publications/MIS/open/EBU-MIS-BBC_News_Integrity_in_AI_Assistants_Report_2025.pdf
  9. Google Search Central「AI features and your website」最終更新2025年12月10日。"There are no additional requirements to appear in AI Overviews or AI Mode, nor other special optimizations necessary."、"AI Mode and AI Overviews may use different models and techniques, so the set of responses and links they show will vary."。https://developers.google.com/search/docs/appearance/ai-features
  10. Mallen, A., Asai, A., Zhong, V., Das, R., Khashabi, D., Hajishirzi, H.「When Not to Trust Language Models: Investigating Effectiveness of Parametric and Non-Parametric Memories」ACL 2023(arXiv:2212.10511、2022年12月20日投稿/2023年7月2日改訂)。14,000問のデータセット(PopQA)、10のモデル。"LMs struggle with less popular factual knowledge"。https://arxiv.org/abs/2212.10511
  11. Sclar, M., Choi, Y., Tsvetkov, Y., Suhr, A.「Quantifying Language Models' Sensitivity to Spurious Features in Prompt Design or: How I learned to start worrying about prompt formatting」ICLR 2024(arXiv:2310.11324、2023年10月17日投稿/2024年7月1日改訂)。意味を変えない書式の違いで、LLaMA-2-13B の評価で最大76ポイントの差。https://arxiv.org/abs/2310.11324

本記事の出典は、2026年10月11日に一次情報で直接確認し、出典3(HubSpot Japan のプレスリリース本文)、出典7(白書の公開データと付注)、出典8(EBU・BBC の報告書本文)は2026年10月12日に本文を開いて確認し直した。出典7の38.2%・24.6%・34.8%・34.5%は、白書の公開データ(CSV)で確かめた。出典2の調査期間と31.8%の母数、出典4〜6の各割合の母数は、公開されている範囲では確認できなかった。機関投資家・アナリストのAI利用についての日本の数字、法務の相手が会社についてAIに何を聞いているかを示す日本の数字、会社の説明についてのAIの誤りの割合は、本記事の調査範囲では見つからなかった。

Vaipmの視点

Vaipmは、AI上の認知を、1つの質問につき、複数のAIへの合計25回のステートレス計測で測定します。名指しで聞く、名前を出さずカテゴリで聞く、競合と並べて聞く、固有の施策名で聞く、の4通りの聞き方で、候補者・投資家・購買担当・記者などが投げそうな問いへのAIの答えの中で、自社がどう説明されているかを記録します。相手が実際に何を聞いたかではなく、その問いに返る答えを測ります。

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決算説明会で話した内容の多くは動画とスライドの中にしかなく、質疑応答は書き起こされなければどこにも残りません。日本IR協議会の第33回調査と東証・金融庁の一次資料をもとに、話した内容とテキストの間にある欠落を棚卸しし、それがAIに届いているかを自社で確かめるための測定の手順まで、IR担当者向けに解説します。

IR決算説明会書き起こし情報開示AIPM
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部門別ユースケース

営業・マーケティング / 商品企画はAI認知をどう見るべきか

比較、推薦、商品ポジショニングの観点から、AI上でどのような認知が形成されやすいかを整理します

比較推薦
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部門別ユースケース

AIは何を見て自社を語るのか — 広報・PRのためのレピュテーション供給源

AI回答に引用として表示されるのは何か。国内広報部門の生成AI導入率は2回の調査で37.2%から77.0%へ。McKinsey分析では自社サイトはAI検索の情報源の5〜10%程度という参考値にとどまり、引用元は検索上位とも一致しません。AMECのGEO原則を含む最新の枠組みと測定の考え方を広報向けに整理します。

広報・PRAI認知管理AIPM引用元AMEC
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部門別ユースケース

AI回答に、その情報はいつまで残るのか — 危機管理と時間軸

不祥事や炎上の情報は、AIの回答にいつまで残るのか。減衰期間を測った公開研究は、本稿で確認した範囲では確認できなかった。引用元の安定性のプラットフォーム差、法人向け訂正制度の不在、モデル書き換えの不安定性、学習と取得の統合の非公開という残存を左右する四つの構造を一次情報で整理し、予測から観測へ移す実務設計を示す。

危機管理広報AI検索時間軸観測レピュテーション
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リスク・論点

AI誤情報・誤帰属対策とは|自社が誤って説明されるリスクの検知・訂正・予防

AI誤情報・誤帰属対策とは、生成AIや回答エンジンが自社を誤って説明・帰属・要約するリスクを、検知・訂正・予防の三層で継続的に管理する実務領域である。「AIに引用されない(不在)」問題とは別に、「引用はされるが内容が誤っている(誤在)」問題が存在する。AIの引用は運用の巧拙ではなく構造として不完全であり(Tow Center・ALCE・CiteFix)、引用元リンクの存在は正確性を保証しない。日本の企業担当者の87.3%は誤在を目撃し、76.7%は「測っている」と答えるが、それでも誤在は止まっていない。問題は測定の不在ではなく、測り方が状態を証明していないことである。誤在にどう向き合うかは、①法的に争えるか、②消せるか、③どう測るか——本記事はその入口であり、各問いは別稿で深掘りする。

AI誤情報誤帰属AI回答 誤情報対策生成AI 風評レピュテーションAIPMAI認知管理効果測定
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リスク・論点

AIの誤情報は削除・訂正できるのか|各AIの依頼導線と「消えない」理由

ChatGPTやGoogle AI Overviewsが自社について誤った情報を示したとき、削除や訂正はできるのか。各AI提供元の申告導線を一次情報で整理し、法人の評判を対象にした専用制度が存在しないこと、知識編集が技術的に安定しないこと、訂正しても再発する構造を、査読論文と各社の公式ポリシーに基づいて解説する。

AI誤情報訂正・削除知識編集リスク対応AIPM
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リスク・論点

AIの誤情報は法的に争えるか|名誉毀損・法的責任と実務対応

AIが企業や個人を誤って書いたとき、法的に争えるのか、誰の責任になるのか。Googleの生成AI要約の責任を認めたミュンヘン地裁の仮処分や米国の主要事案を一次情報で整理し、媒介者免責と直接責任の法理、米独の温度差、日本法での位置づけ、訴訟の限界と実務での先回り策までを、法務・広報・経営の視点で解説する。

AI誤情報法的責任名誉毀損媒介者免責リスク対応AIPM
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部門別ユースケース

忘れられる権利は、AIの回答に届くのか — 制度の対象と、法人・自然人の分かれ目

事実だが不利な記述をAIの回答から消せるのか。GDPR第17条・Google Spain判決・最決平成29年1月31日・CNILの整理・個人情報保護法第34条と第35条・EU AI Act第50条を、対象と主体で切り分ける。法人には一般的な権利がなく、自然人には及びうるが実行可能性の壁があることを一次情報で示す。

法務広報忘れられる権利GDPR個人情報保護法AI検索レピュテーション
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基礎解説

AIPMとは|AI認知管理(AI Perception Management)を測定・統制する実務領域

AIPM(AI Perception Management/AI認知管理)とは、生成AIや回答エンジンが自社をどう認識・説明・引用するかを測定し、継続的に統制する実務領域。AIO・GEO・LLMOとの違い、海外で立ち上がったカテゴリと主要ベンダー、ガバナンス・規制、効果測定までを一次情報で解説する、Vaipm(ヴァイピム)の決定版ガイドです。

AIPMAI認知管理基礎解説
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